ソフトバンク・ヤフーの「Tポイント」撤退。日本国内でもトップクラスの経済圏が抜けたとなれば、Tポイントにとっては大ダメージであることは間違いない。しかしこの一件の影響はそれだけに留まらず、ポイントでつながる経済圏競争にも大きな変化をもたらす可能性がありそうだ。

今回はソフトバンクのTポイント撤退から起こり得る、ポイント経済圏競争の変化について考えていきたい。

ソフトバンク、Tポイント終了のお知らせ

「ソフトバンクポイント」復活でポイント経済圏は熾烈に! 楽天ポイント危うし?
(画像=ソフトバンクポイントの告知(画像は公式サイトから引用)、『オトナライフ』より 引用)

ソフトバンクとヤフーの各種サービスでの共通ポイント・Tポイントの付与が、2022年3月31日で終了する。4月1日以降はソフトバンクでは「ソフトバンクポイント」、ヤフーでは「PayPayボーナス」での付与がスタートするという。

PayPayボーナスは、多くの人がご存知の通りQRコード決済サービス最大手「PayPay」で支払いの際に使える残高の一種だ。そしてソフトバンクポイントは、HP上で「PayPayボーナスに交換できる」「毎月の利用料金の支払いや、機種代金・修理代金に利用できる」「1ポイント=1円でソフトバンクカードにチャージして使える」と説明されている。

「携帯キャリア系列のポイント」といえば他にも「楽天ポイント」「dポイント」「Pontaポイント」などが存在する。そして近年は、これらのポイントを起点に様々な分野で経済圏競争が巻き起こっていることは読者のみなさんもご存知のことだろう。

中でもソフトバンク(PayPay)経済圏と楽天経済圏は、トップクラスを争う巨大経済圏だ。携帯電話、QRコード決済、ECサイト、クレジットカード、果てはプロ野球に至るまで、多岐にわたる分野で覇を競っている。ソフトバンクが外部の共通ポイントと手を切り自社ポイントに統一した今回の件が、影響を与えないわけがないのだ。