どんな時計ブランドも、人によって好き嫌いが分かれるものですが、ロンジンは万人に愛される珍しいブランドです。

老舗スイスブランドとして確かな機能性とデザインを備えながら、ロレックスやオメガ、タグ・ホイヤーほど高価ではないのも特徴。本格的なスイス時計を適正価格で手に入れたい人に狙い目のブランドだと言えるでしょう。

ここでは、ロンジンの魅了やおすすめのモデルについて紹介します。

目次
ロンジンの解説
「西郷どん」も愛用?!スイス時計の中でも長い歴史を持つロンジンのアンティーク時計

ロンジンの解説

ロンジンの時計の歴史

時計愛好家にも一目置かれる「ロンジン」の腕時計の魅力とは
(画像=『KASHI KARI』より引用)

ロンジンは、180年の歴史を誇るスイスの名門ブランド。設立は1832年で、創業者のオーギュスト・アガシがスイス・ジュラ山脈の谷間に開けた小さな町サンティミエで時計製造販売会社の共同経営者に就任したのが始まりです。

「アガシ商会」の名でスタートした事業は、1850年代半ばに甥のアーネスト・フランシロンへと受け継がれました。当時の時計製造はとても非効率的で、各地の時計職人がそれぞれの自宅で部品を組み立てるというものでした。

フランシロンは1866年、「レ・ロンジン(Les Longines)」と呼ばれる場所に向上を設立し、ちりぢりだった時計職人を一箇所に集めて時計を製造するシステムを考案します。つまり、現在で言うところのマニュファクチュール(自社一貫製造)の体制をスイスで初めて確立したのでした。

時計愛好家にも一目置かれる「ロンジン」の腕時計の魅力とは
(画像=『KASHI KARI』より引用)

また、時計という製品にブランド名やロゴマークを配置して付加価値を与えたのもロンジンが先駆者でした。ロンジンという名は、工場の設立地が由来であるとともに、フランス古語で「花溢れ小川流れる野原」という意味もあります。そして、有名な「翼の砂時計」のロゴマークは、スイス時計界で最も古いブランドロゴであると言われています。

一貫製造のスタイルを完成してからほどなくして、ロンジンの時計はパリ万国博覧会で銅賞を獲得します。1885年のアントウェルペン万国博覧会では初のグランプリを受賞。その後もロンジンさまざまな博覧会で栄誉に輝き、1929年には通算10回目のグランプリを受賞するという偉業を達成しました。

特徴・こだわり

時計愛好家にも一目置かれる「ロンジン」の腕時計の魅力とは
(画像=『KASHI KARI』より引用)

ロンジンの時計の特徴は、長い歴史で培われた洗練された「デザイン」です。

特にロンジンを象徴するのが、パイロットウォッチ。1927年に大西洋単独横断無着陸飛行という世界初の偉業を達成したパイロット、チャールズ・リンドバーグ氏との逸話は、ロンジンを語る上で欠かせないほど有名です。

前人未到の長距離飛行を達成するため、リンドバーグ氏は自身の経験に基づいた計器を考案。そのアイデアを具現化するためにパートナーとして支えたのが、ロンジンでした。こうして共同開発によって1931年に誕生したのが、名作「アワーアングル・ウォッチ」です。

時計愛好家にも一目置かれる「ロンジン」の腕時計の魅力とは
(画像=『KASHI KARI』より引用)

航空計器の黎明期だった時代において、ロンジンのパイロットウォッチは飛行士たちの必需品となりました。航空機の現在位置を把握できる文字盤や、グローブを嵌めたままでも操作できるリューズなど、機能を叶えるデザインも見事なものです。

ロンジンの腕時計には、このように後世の腕時計のお手本となるような洗練されたデザインのものが非常に多いのです。また、「アワーアングル・ウォッチ」をはじめとする多くの名作モデルが現在でも機能とデザインを継承しながら制作され続けています。

愛用している有名人

時計愛好家にも一目置かれる「ロンジン」の腕時計の魅力とは
(画像=『KASHI KARI』より引用)

由緒あるスイスブランドだけあって、国内外の有名人がロンジンを着用するシーンも多く見られます。

ドラマ『小さな巨人』では、香川照之さんが「マスターコレクション オートマティック」を着用。また、大ヒットシリーズの『相棒season16』では主演の水谷豊さんが「エヴィデンツァ」を着用していました。

ダンディな大人の男性のイメージをあるロンジンですが、海外ではミランダ・カーさんがロンジンの「コンクェスト ヘリテージ」を愛用しています。

セレブなイメージが強いミランダ・カーさんがロンジンを着用するのは意外なギャップですが、若い男性や女性が着けると好感度がアップするのもロンジンの特徴ですね。

香川照之さん着用のマスターコレクション L2.628.4.51.7

時計愛好家にも一目置かれる「ロンジン」の腕時計の魅力とは
(画像=『KASHI KARI』より引用)

「西郷どん」も愛用?!スイス時計の中でも長い歴史を持つロンジンのアンティーク時計

時計愛好家にも一目置かれる「ロンジン」の腕時計の魅力とは
(画像=『KASHI KARI』より引用)

ロンジンは、現存する時計メーカーの中でも特に古い歴史を老舗。日本へも幕末期に渡った記録があり、あの西郷隆盛がロンジンの懐中時計を愛用していたと言われています。

また、アルバート・アインシュタイン博士もロンジンの愛称者として有名で、懐中時計やトノー型ケースの腕時計を所有していました。

19世紀から続く老舗ブランドのアンティーク時計というのはどのメーカーのものも一定のファンを抱えていますが、ロンジンは多くの偉人が愛用していことや華々しい受賞歴から特に人気を博しています。

懐中時計の美しさに関しては現代の製品も評価が高く、日本でも芥川賞と直木賞の正賞としてロンジンの懐中時計が贈られています。