京東(JD)
・売上高:2,187億元(約3兆9,100億円)、前年比26%増、市場予想を上回った
・純損失:28億元(約500億円)、前年の純利益76億元から赤字転落
・年間アクティブユーザー数:5.52億人、前年比25%増
中国ECシェア2位の京東は、業界最大手のアリババと同じく増収減益となったが、市場の反応が全く異なる結果となった。アリババの株価11%急落と対照的に、京東は決算発表後に株価が6%上昇。
中国EC市場が鈍化する中、京東の売上成長は市場予想を超過。直販事業売上は前年比23%増加しており、広告や物流を含むサービスの売上は前年より43%増加した。
さらに、中国政府がアリババによる出店者の出店先を制限する「二者択一」の市場独占行為を禁止した後、京東に出店する企業が増加。第三四半期では、京東へ出店した販売者数は上半期の3倍にも上った。
11月に開催される中国最大のECセール「独身の日」においても、アリババのGMVの伸び率は8%に留まった一方で京東は29%の成長率を達成。
赤字の原因については、投資先会社の株価落下による損失を挙げた。さらに京東はインフラ建設や物流、技術開発、従業員の昇給、出店者への支援に投資したため、京東の営業利率は1.2%となっている。
中国政府に独禁法違反で巨額罰金を科されたアリババと比べると、シェア2位の京東はその恩恵を受け、出店者数を増やし良い業績を出せたようだ。中国EC市場の勢力変化に注目である。
美団(meituan)
・売上高:488億元(約8,730億円)、前年比38%増、市場予想を上回った
・純損失:100億元(約1,780億円)、前年同期の1,126億円の黒字から赤字転落
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