目次
①一人ひとりに合わせた安心:運転時のヒューマンエラーゼロを目指す「知能化運転支援技術」
②すべての交通参加者との共存:全ての交通参加者が通信でつながる、「安全・安心ネットワーク技術」の構築
株式会社本田技術研究所 代表取締役社長 大津 啓司のコメント

①一人ひとりに合わせた安心:運転時のヒューマンエラーゼロを目指す「知能化運転支援技術」

  • fMRI※3を用いた、独自の脳活動とリスク行動の解析により、ヒューマンエラー要因を解明
  • ドライバーモニタリングカメラや運転操作から運転中に生じるミスの予兆を推定
  • 一人ひとりがミスを軽減し、不安を感じることが無い移動を目指す
  • 2020年代前半に要素技術の確立、2020年代後半の実用化を目指す

Hondaはこれまで「ドライバーが不安を感じるミスの根本的な原因は何か?」を解明すべく、fMRI※3を活用した独自の“人を理解する技術”の研究開発を行ってきた。本日公開された「知能化運転支援技術」は、これまで培ってきた人の行動や状態を理解する技術に加え、ADASセンサー/カメラを用いて周辺リスクを把握することでAIが運転リスクを検出すると共に、最適な運転行動をリアルタイムで導き出し、それぞれのドライバーの認知状態と交通シーンに応じた適切な運転支援を行う、世界初の技術となる。

現在研究開発を進めている次世代の運転支援機能により、一人ひとりの運転行動や状態に合わせた“ミスが無い、リスクに近寄らせない”新たな安全・安心価値の提供を目指していく。

<次世代の運転支援で目指す3つの提供価値>

  1. 運転操作ミスをしない(操作アシスト):AIによるフラつき低減、操作遅れ防止を支援
  2. 見落とし、予知予測ミスをしない(認知アシスト):視覚・触覚・聴覚でリスクを伝える
    研究開発中の技術…リスクインジケーター、シートベルト制御、立体音響
  3. 漫然運転によるミスをしない(覚醒アシスト):眠気や疲労を軽減してくれる
    研究開発中の技術…シートバックから振動刺激するバイオフィードバック
【ホンダ】交通事故死者ゼロを目指し、AIを活用する安全技術を世界初公開
(画像=知能化運転支援技術:提供価値、『Moto Megane』より引用)

今後は、本日公開した「知能化運転支援技術」をさらに進化させ、2020年代前半に要素技術確立、2020年代後半の実用化を目指し開発を継続していく。これにより、従来の“リスクに直面してから回避する”運転支援を“リスクに近づかせない”AI運転支援に進化させ、事故の原因の90%以上を占めるヒューマンエラー※4ゼロを目指す。

②すべての交通参加者との共存:全ての交通参加者が通信でつながる、「安全・安心ネットワーク技術」の構築

  • ドライバーや全ての交通参加者の個々の状態、周囲環境をシステムで理解、認識
  • 通信によりリスク情報をサーバーへ集約し、仮想空間上の交通環境でリスクを予測
  • 導き出された最適な支援情報を交通参加者一人ひとりへ配信、未然にリスク回避行動を促す
  • 今後、業界・官民一体の取り組みを加速させ、2020年代後半の標準化を目指す
【ホンダ】交通事故死者ゼロを目指し、AIを活用する安全技術を世界初公開
(画像=安全・安心ネットワーク技術:提供価値、『Moto Megane』より引用)

Hondaは、誰もが事故に遭わない交通社会の実現に向け、通信技術の活用により、全ての交通参加者がつながり、共存できる「協調安全社会」の実現を目指していく。

「安全・安心ネットワーク技術」では、路側カメラ、車載カメラやスマートフォンからの情報を通じて検知した交通環境に潜むリスクをサーバーに集約し、仮想空間上で交通環境を再現する。仮想空間上では、人の状態・特性を考慮した上で事故リスクの高い交通参加者の行動を予測、シミュレーションし、リスクを回避できる最適な支援情報を導き出す。それら支援情報を「協調型リスクHMI(ヒューマンマシンインターフェース)」により、四輪/二輪運転者や歩行者へ直感的に知らせることで、事故が起こりうる手前で未然に回避行動を促す。

Hondaは、2030年以降の社会実装に向け、2020年代前半にシステム構築、効果検証を完了させ、2020年代後半に標準化することを目指し、業界・官民一体の取り組みを加速させていく。

株式会社本田技術研究所 代表取締役社長 大津 啓司のコメント

「Hondaは、すべての交通参加者の移動リスクをゼロにすることを目指し、『安全』と一人ひとりの『安心』を新たな価値として提供していきます。この価値を具現化する、将来安全技術を通じて、『2050年に全世界で、Hondaの二輪・四輪が関与する交通事故死者ゼロ』の実現に取り組んでいきます。お互いが思いやり、自由な移動が可能となる事故に遭わない交通社会の実現に向け、業界や官民一体で取り組みを加速させていきます」

※1 Honda調べ
※2 2020年比で2030年に全世界でHondaの二輪・四輪が関与する1万台当たりの交通事故死者数を半減
※3 磁気共鳴機能画像法(脳が機能している活動部位を、血流の変化から画像化する方法の一つ)
※4 出展:平成29年版交通安全白書 法令違反別死亡事故発生件数より

リリース提供元:本田技研工業株式会社

提供元・Moto Megane

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