社会現象ともなっている90年代ファッション・リバイバル。懐かしいアイテムやブランドが再登場するなかで、ダウンジャケットも90年代の人気ブランドが再燃中。
なかでも、おしゃれ好きからアツい注目を集めているのが、今回ご紹介する「FISRT DOWN(ファーストダウン)」。響きに懐かしさを感じる人も初めてこのブランドに触れる人も、ぜひチェックをどうぞ。
ファーストダウンとはどんなブランド?
ファーストダウンの概要
ファーストダウンは、1980年代にアメリカで誕生したダウンジャケットブランド。90年代のニューヨークにおいてストリートを中心に人気を博し、同市のファッションカルチャーを象徴するアイテムとして君臨しました。
現在は、日本のアパレルメーカー「水甚」が製造販売を行っています。90年代の雰囲気を残しつつもモダンにアップデートしたファーストダウンは、2018年以降、最も注目すべきブランドのひとつです。
ファーストダウンの歴史
前述の通り、1980年代にアメリカで登場したファーストダウン。次第に音楽やファッションに精通した人々からの人気を集め、ストリートカルチャーになくてはならない存在に。ひいてはThe Notorious B.I.G.といった著名なヒップホッパーやテフォン・マーブリーといったNBA選手の着用もあり、ニューヨークの顔ともいうべきブランドへと成長しました。
一方の日本でも、90年代に人気雑誌でファーストダウンが取り上げられ、おしゃれに興味を持つ人々がこぞって買い求めました。
1997年には、岐阜のアパレルメーカー「水甚」がファーストダウンのライセンス契約を締結。2006年には商標権を取得。2018年より、これまでの量販店向けとは異なるファーストダウンの新ラインを発表。高級百貨店やセレクトショップ向けの展開で、ブランドの再浸透を図ります。
ファーストダウン最大の特徴と魅力
何と言っても、90年代のニューヨークカルチャーのテイストをたっぷり含んだ圧倒的な存在感がファーストダウンの魅力です。ダウンを贅沢に詰め込んだボリュームあるシルエット。すこし野暮ったさのあるカラーリング。それらが、当時を知る40代以上には懐かしさを、初めて触れる世代には新鮮さを与えてくれます。
もちろん機能性の高さも折り紙つきです。時には最低気温がマイナス20℃にもなる極寒のニューヨークでも、Tシャツのうえに羽織るだけで過ごせると言われたファーストダウン。そこへ、現在生産を担う水甚の技術が加わり、完全無欠のダウンジャケットへと進化しました。
ちなみに、水甚が作るダウンウエアに使われるのは、世界各国から集められた高フィルパワーの最高級ダウン。そのふっくらと暖かなダウンは人々に選ばれ、実に日本で販売されたダウンウエアの2%、100着に約2着を占めるほど。
さて、そんな水甚が作るファーストダウン。最後の魅力は手頃な価格です。モンクレールやカナダグースといった海外ブランドのダウンが軒並み10万円を超えるなか、ファーストダウンは3万円前後と大健闘。デザインや機能性の高さを考えても破格と言って良いでしょう。