ピーピーは「食べ物ちょうだい!」
こちらはヒナが用いるフードコールの一種で、他の鳥でも共通して見られます。
音としては、口笛のようにハイピッチな「ピーピー」という高い音です。
モスコ氏によると、これは「僕は赤ちゃんで、お腹が空いているんだよ。エサをちょうだい!」と言っているとのこと。
ハトのヒナは、生後7〜8週間までは大人のような深い声で鳴くことができません。
4〜6週間後に巣立った後も、しばらくは口笛を吹いて食べ物を要求したり、近くのハトに「自分は脅威ではない」ことを伝えたりします。
この声が聞こえたら、近くに巣があることは間違いないでしょう。
翼のバタバタは「警戒せよ!」
こちらは鳴き声ではありませんが、「ウィング・クラップ」といって、翼を拍手のように叩き合わせて出す音です。
大抵は飛び立つときに出しており、周囲の仲間に「警戒せよ!」と知らせる意味合いがあります。
公園にいるハトの群れに向かって走ったら、いっせいにバッと飛び立つ様子を見たことがあるでしょう。
あれは脅威に気づいたハトが最初に飛んでウィング・クラップをし、それを聞いたハトが連鎖するように飛んで行くのです。
ハトは羽ばたきの上昇時に、翼端の筋肉と硬い羽毛を叩き合わせています。
イメージとしては、私たちが左右にまっすぐ広げた両手を頭上に上げて、手の甲を叩き合わせるようなものでしょう。
また、これと別に、ハトが飛び立つときに「ピピピ!」と鳴る甲高い音もあります。
これは「ウィング・ホイッスル」といって、羽の空洞に風が通ることで、笛のような音が鳴るのです。
下の動画で、その様子が見れます。
意味合いは、ウィング・クラップとほとんど同じで、仲間に危険を知らせる目的があります。
これらの音を近くで出されたら、ハトに恐がられている証拠でしょう。
他にもハトには、色んな意味合いを持つ鳴き声や振る舞いがあります。
今度、街中でハトを見かけたら鳴き声に注意して、何を欲しているか、どんな状態かを観察してみるといいかもしれません。
参考文献
How to speak city pigeon
提供元・ナゾロジー
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