テレワーク時代の新しい問題
新型コロナウイルスの流行によりテレワークが浸透し、オンライン会議が日常的になった。オフィスワーカーは、通勤時間や打ち合わせのための移動時間が減り、より効率的な働き方が可能になっている。しかし、この変化は効率化に大きく貢献している一方で、新しい問題が生じている。テレワーク時代に生まれた三つの新しい問題と、その発生状況に関する調査結果を紹介したい。

(画像=慣れた頃に気を付けたいテレワークにおける注意点、『BCN+R』より 引用)
ひとつめの「イヤホンボイス公害」とは、イヤホンをすることで自分自身の声の大きさの加減が難しくなってしまい、無意識のうちに声が大きくなり周囲に迷惑をかけてしまう問題のこと。
二つめの「会議室難民」とは、オフィス内でのオンライン会議のために1人で会議室を使う社員が増えたことで、に会議室の不足が深刻化している現象を示している。
三つめの「リモート漏洩」とは、公共の場などで業務にまつわる情報を漏洩してしまう事態のこと。本記事では、三つの中でも最も深刻な問題、約5人に1人が直面している「リモート漏洩」についてを解説していく。なお、それぞれの名称は調査元であるプラザクリエイトが作成した造語だ。

(画像=『BCN+R』より 引用)
重大な責任問題に発展する「リモート漏洩」
テレワークの推奨により、仕事場はカフェやコワーキングスペースへと広がった。そんな不特定多数の人が出入りする場で意図せずに生じている問題が「リモート漏洩」だ。
オフィスワーカーは仕事を進める上で、日々多数の機密情報を扱っている。取引先の会社名や個人名、進行中プロジェクトの内容、新しい企画のアイデアなど、一般に公開されている情報以外は、いずれも決して漏洩してはいけない機密情報である。