英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が9月2日に「世界大学ランキング2022」を発表した。

このランキングでは、教育、研究、被引用論文、国際性、産業収入の5項目にスコア(最高は100)をつけて各大学を評価している。その結果をもとに、世界最高の上位3大学および、日本の大学トップの東京大学について紹介したい。

1位 オックスフォード大学(イギリス)

1位はイギリスのオックスフォード大学。英語圏最古の大学で知られる超名門大学。卒業生の顔ぶれも豪華だ。

・オリンピックメダリスト120人以上
・ノーベル賞受賞者26人
・世界の指導者30人以上(英国首相26人、ビル・クリントンなど) ほか

そのような優れた人材を輩出してきたオックスフォード大学の総合スコアは95.7。「産業収入」を除くすべての項目で90以上のハイスコアを獲得して1位、2017年より6年連続総合トップを維持している。

2位 カリフォルニア工科大学

2位となったのがアメリカのカリフォルニア工科大学。マサチューセッツ工科大学に並ぶアメリカの工学・科学研究のトップ大学だ。

39人のノーベル賞受賞者ほか、数学のノーベル賞と呼ばれるフィールズ賞など世界的に権威のある数理科学の受賞者を数多く輩出している。

総合スコアは1位をわずかに下回る95。国際性を除くすべての項目でスコアが90以上となっており、90を下回った国際性においても83.8と高いスコアを獲得している。

また、他大より優れた特長として産業収入が多いことが挙げられるが、それによって質の高い研究や教育が行われていることがうかがえる。

2位 ハーバード大学(アメリカ)

アメリカ最古の大学・ハーバード大学は、カリフォルニア工科大学に並ぶ2位タイ。こちらも名門校らしく卒業生の顔ぶれが非常に豪華だ。

・ノーベル賞受賞者45人以上
・世界の国家元首30人以上(うち米国大統領13人)
・ピューリッツァー賞受賞者48人

総合スコアは95。前年の3位より一つ順位を上げており、産業界収入(48.9)以外の項目はすべて90を超えている。

日本のトップ東大は過去最高の35位

日本の大学のトップは東京大学。2021年は、評価の基準が変更された2016年以降、過去最高の35位となった。

日本のトップに君臨する東京大学は明治の初めに開学された名門大学であり、卒業生にはそうそうたる顔ぶれが並ぶ。

・内閣総理大臣15人
・ノーベル賞受賞者8人
・宇宙飛行士5人
・国会議員や企業のトップ多数 ほか

気になる東京大学の総合スコアは76点。うち、学術研究においてはは90.3、産業収入については88.1のハイスコアを獲得している。

その一方で、論文被引用は58.2、国際性は42の低スコアとなっており、そこが今後強化すべき課題となりそうだ。

それでも前年より1位順位を上げて過去最高の順位になったことは高く評価されてよいだろう。

世界大学ランキング上位に日本の大学が食い込むには?

トップ3の大学をはじめ、世界大学ランキングは欧米の大学が優勢だ。しかし、中国の北京大学や清華大学が上位20位以内にランクインするなど、アジアの大学もかなり健闘している。

そんな中で日本の大学がもっと上位に食い込むには、論文の引用数などのウィークポイントを克服する必要がありそうだ。そのためにも日本政府は各大学における学術研究への金銭的なサポートを強化し、それによって得られるメリットを産業界などに還元できる体制を整えるべきだろう。

文・大岩楓

【関連記事】
仕事のストレス解消方法ランキング1位は?2位は美食、3位は旅行……
日本の証券会社ランキングTOP10 規模がわかる売上高1位は?
人気ゴールドカードのおすすめ比較ランキングTOP10!
つみたてNISA(積立NISA)の口座ランキングTOP10
【初心者向け】ネット証券おすすめランキング