日本の広告代理店最大手であり、世界第6位の収益(2020年)である電通。その本社ビルが売却される運びとなった。電通本社ビルを買収するのはどのような企業だろうか。

電通本社ビルはヒューリック<3003>らが買収

広告代理店最大手の電通グループは、9月3日「電通本社ビル」の売却を取締役会で決議したと発表。譲渡益は約890億円に上る見通しだ。

売却先は「合同会社芝口橋インベストメント」。これはSPC(特別目的会社)であり、電通本社ビル取得に向けた法人と考えられる。取得価格の約半分を不動産デベロッパーのヒューリックが出資している。

ヒューリックは不動産デベロッパー

ヒューリックは東京23区を中心とした好立地のオフィス・銀行店舗・商業ビルなどの「不動産賃貸事業」を中核とする不動産デベロッパー。

駅至近の好立地にオフィスビルや商業施設などを多く保有する。所有ビルの約85%が需要の高い首都圏に集中。駅から5分以内というアクセスの良さも強み。空き室率が0.8%というのも安定性の理由だろう。

コロナ禍においても最高益

ヒューリックは上場以来、営業利益・経常利益ともに最高益を更新し続けている。2020年の12月期経常利益は956億円。不動産業界でも第4位の好成績だ。

ヒューリックのバリューアッド戦略

不動産投資に関する考え方の一つに「バリューアッド」がある。取得した物件の価値を最大限に高め、不動産から得られる収入を最大化することをいう。

ヒューリックのバリューアッド戦略は、開発実績やノウハウを活かし、個々の不動産のポテンシャルを顕在化、資産価値の最大化を目指すものだ。

独自の戦略で業績が好調なヒューリック。このバリューアッド戦略が電通ビルにどのような効果をもたらすのか期待される。

文・しらいはるか

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