古いiPhoneから新しいiPhoneに機種変更するとき、端末同士を近づけるだけでデータ移行が簡単に行える「クイックスタート」。この機能のおかげで、iPhoneの機種変更が驚くほど簡単になったわけだが、なかには「クイックスタートが上手くできない、始まらない……」という人もいるようだ。そこで今回は、iPhoneのクイックスタートができないない原因とその対処方法を8つ紹介する。

「クイックスタート」ができない原因は?

iPhoneの「クイックスタート」ができない・始まらない原因と対処方法8選
(画像=『オトナライフ』より引用)

 古いiPhoneから新しいiPhoneに機種変更するときのデータ移行は、これまで「iCloud(アイクラウド)」や「iTunes(アイチューンズ)」を使っていた。しかし、最近はこのようなストレージサービスやパソコンを使わなくても、古いiPhoneと新しいiPhoneを並べて操作するだけで超簡単にデータ移行ができるようになっている。それが「クイックスタート」という画期的な機能だ。

 しかし、なかには「なぜかクイックスタートができない」「データ移行が始まらない」ということもあるようだ。そこでここでは「クイックスタート」ができない、始まらない原因と対処方法を紹介しよう。もし、クイックスタートができないことで悩んでいる人や、これからクイックスタートを使おうとしている人は、ぜひチェックしてみてほしい。

【ポイント 1】iOSが12.4以上かどうかを確認する

 iPhoneのデータ移行機能「クイックスタート」ができない人が、最初に確認すべきはiOSのバージョンだ。クイックスタートを利用するには、古いiPhoneと新しいiPhoneのいずれもが「iOS12.4」以上でなければならない。日頃からiOSのアップデートをしっかり行っている人なら確認の必要はないだろうが、最近iOSのアップデートをサボっていた人は、古いままかもしれないので、今すぐiOSのバージョンが12.4以降になっているかチェックしてみよう。

iPhoneの「クイックスタート」ができない・始まらない原因と対処方法8選
(画像=iOSのバージョンは「設定」の「一般」から「情報」を選択(左写真)。「システムバージョン」の数値でiOSのバージョンを確認できる(右写真)、『オトナライフ』より引用)

【ポイント 2】iPhoneの距離・ほかのiOSデバイスはないか?

 クイックスタートを行う際は環境作りも大切だ。まず、クイックスタートするiPhone同士は、半径1m以内になければならない。もし、データ移行する新旧iPhone以外のiOSデバイス(iPhoneやiPadなど)が周囲あると、それが干渉してクイックスタートに失敗することがあるのだ。古いiPhoneと新しいiPhoneは、ピッタリ隣り合わせに置き、ほかのiOSデバイスは1m以上の場所に遠ざけたり電源をオフにするようにしよう。

iPhoneの「クイックスタート」ができない・始まらない原因と対処方法8選
(画像=クイックスタートする新旧2台のiPhoneは、ピッタリ隣り合わせに置こう。iPadなどの関係ないiOSデバイスは遠ざけるか電源をオフにする、『オトナライフ』より引用)

【ポイント 3】iPhoneは工場出荷時(リセット済み)になっているか?

 新旧iPhoneを隣り合わせに置いても、クイックスタートの画面が表示されない場合は、新しいiPhone(データ移行先)に問題があるかもしれない。クイックスタートするためには、新しいiPhoneが「工場出荷状態」でないとダメなのだ。工場出荷状態とは、iPhoneの画面に「こんにちは」というメッセージが表示され、Wi-FiやApple IDといった設定を一切していない状態のこと。とくに中古で購入した場合はSIMの動作確認でWi-Fi接続などの初期設定が行われていることがあるので注意しよう。もし、新しいiPhoneが工場出荷状態でない場合は、「設定」の「一般」にある「リセット」から初期化を実行すればいい。詳しい手順は→こちらで確認できるぞ。

iPhoneの「クイックスタート」ができない・始まらない原因と対処方法8選
(画像=iPhoneを工場出荷状態に戻すのは簡単だ。まず、「設定」の「一般」にある「リセット」をタップ(左写真)。「すべてのコンテンツと設定を消去」を選びパスコードを入力すればいい(右写真)、『オトナライフ』より引用)