リクルートライフスタイルの外食市場調査・研究機関である「ホットペッパーグルメ外食総研」が、消費増税後の食費やキャッシュレス決済の利用状況についてアンケート調査を実施した。今回はそのレポートから、消費税増税後の食費についての結果を詳しくご紹介する。
調査時期:2019年12月2日~12月10日
調査対象:首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女
有効回答数:10,254件
詳しい調査結果はこちら(PDF資料)
消費増税後に食費の出費が減った人は30.7%。20代は男女ともに高い割合
まずは、消費税増税以降の食費全体(外食・中食・内食)の節約意向と実際の出費の状況について。全体で、「食費の出費が減った」と回答した人は30.7%。食事の形態別では、「外食の出費が減った」が37.6%、「中食の出費が減った」が35.7%、「内食(自炊)の出費が減った」が29.1%だった。
性年代別で見てみると、最も食費全体の出費が減ったのは20代男性で36.6%。20代女性も36.0%と高めで、20代は男女ともに出費を抑えていることがわかった。逆に、最も出費が減っていないのは60代女性で75.0%だった。
また、増税以降、食費の節約を考えている人は3分の2以上で、男性より女性の方が多い傾向にあった。しかし実際の出費は、同年代で比較すると、わずかな差も含めて全年代で女性より男性の方が減っている人の割合が多かった。
「自炊が増えた」は26.0%。20代女性は税率8%の飲食を積極利用
続いて、消費税増税以降の飲食費用の変化と飲食費用で増えたものを聞いた。税率10%と8%の主な選択肢を10シーン用意したが、「どれにも当てはまらない(どれも増えていない)」が64.3%と約3分の2だった。増えた費用がある人の中では、「家で調理(自炊)したものを食べる」が26.0%で最多。次いで、「小売店で購入したものを持ち帰って食べる(中食)」が11.1%、「持ち帰り専門店、宅配専門店等からテイクアウトする」が6.2%、「飲食店からテイクアウト、デリバリー(出前)する」が4.6%だった。
性年代別で見ると、20代女性では「家で調理(自炊)したものを食べる」が37.1%と多いほか、「小売店で購入したものを持ち帰って食べる(中食)」(16.7%)や、「飲食店からテイクアウト、デリバリー(出前)する」(10.4%)も他の性年代より割合が高く、税率8%の飲食を積極的に増やしていることがわかった。
「小売店でのイートイン」費用が減った人は27.9%。20代女性で3割以上
次は逆に、消費税増税以降の飲食シーンで減った費用を聞いた。「当てはまる選択肢がない(どれも減っていない)」が53.8%と過半数ではあるが、減った費用の最多は「小売店でイートイン(買ったものを店内で食べる)する」で27.9%だった。昨年の増税および軽減税率の適用において、「イートイン」が10%側に入ったが、最も影響を受けた飲食シーンであることが明らかになった。
次いで、「飲食店の中で食事する」が24.4%、「飲食店の中で飲酒する」が22.5%と、税率が10%に引き上げられたシーンでの食費が減ったという人が多い。「イートイン」を最も減らしたのは20代女性で34.7%。30・40代女性は「飲食店の中で食事する」が減ったとする割合がほかの性年代よりも高かった。
今回は、消費税増税後の食費に関する調査結果を紹介した。全体で食費の出費が減少傾向となっている一方で、60代女性をはじめとする高い年代では出費が減っていないことがわかった。今後の戦略として、ターゲット設定を見直すのもひとつの手かもしれない。また、レポート内のキャッシュレス決済の利用状況も非常に参考になる情報なので、ぜひ一読してほしい。
文・上條真由美/提供元・Foodist Media
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