スマホで家探しをするとバナーに物件情報が現れたり、頼んでもいないのに現在地の雨雲接近情報がプッシュ通知で届いたり……。スマホを使っていると、今欲しい物から趣味嗜好、居場所にいたるまで特定されてしまう。目に見えない追跡(トラッキング)に、なんとなく気持ち悪さを感じている人もいるだろう。そこで今回は、iPhoneに的を絞って個人情報保護を強化するテクニックを紹介する。
不要な追跡をシャットアウトする方法があった!

マイナビニュースによると、2021年4月現在、日本人の66%以上がiPhoneを使っているらしい。確かに、iPhoneを使えばちょっとした調べ物や買い物なども手軽にできるが、そのアクセスデータから自分の生活圏や趣味嗜好に合致した広告が表示されるようになる。これが誰かに覗かれているようで気味が悪いと感じる人も多いだろう。
そこでiPhoneでは、こうしたユーザーの追跡からプライバシーを守るため、iOS14.5にトラッキング(ユーザーの閲覧や行動情報を収集・分析・追跡すること)を許可するか否かをアラートで表示する機能を追加している。これを利用すればアクセス履歴の追跡を防せぐことができるのだ。もちろん、追跡を拒否したからといって不具合が出ることはない。トラッキングの選択はアプリごとに設定できるほか、すべてのトラッキングをオフにすることも可能である。



無断でカメラやマイクが使われていないかチェックする方法
アプリ使用時に頻繁に求められるのが、位置情報やカメラ、マイクへのアクセス許可だ。ユーザーは、「常に許可」「使用時のみ許可」「許可しない」といった選択肢から任意で設定できるが、なかには悪意のあるコードをアプリに仕込み、何者かがカメラやマイクを遠隔操作して、密かに盗撮や盗聴しているかもしれない……。そう考え始めると安心してiPhoneを使えなくなってしまうだろう。
そこでiOS14では、カメラやマイクを使用しているときは、iPhoneの画面右上に小さなサインを表示させる機能を新たに搭載している。注意しないと見逃してしまうほど小さなものだが、もし、カメラやマイクを必要としないシーンでこのマークが現れたら注意が必要だ。iPhoneの「プライバシー」にある「カメラ」や「マイク」の項目を選び、許可した覚えのないアプリが登録されていないか確認しよう。

