漫画家の西原理恵子さんと、高須クリニックの高須克弥院長の世界観を活かした居酒屋「サイバラ酒場 feat.高須院長」が、新宿・歌舞伎町で1月17日~2月16日の約1か月限定でオープン。16日にメディア試食会が開催されたので行ってきました。
サイバラ酒場は、2019年7月にプレオープンした、小学館のクラウドファンディングサイト「小学館スタートアップゲート」で、開店資金を調達したのですが、募集開始からたった2日間で目標金額をクリア。最終的には、目標金額の150%以上の支援を受け、無事開店することになりました。
場所は、西原さんが上京後、まだ先も見えない中、ミニスカパブで働いていた新宿・歌舞伎町。そして、店舗を運営するのは、西原さんが代表作「恨ミシュラン」(発行:朝日新聞社)で最高点(一つ星)を付け、「西原はきっとまた行くと思う」と記していた養老乃瀧。一軒め酒場の歌舞伎町店を期間中のみ、サイバラ酒場として営業します。
面白い要素が満載のサイバラ酒場。オープン前日の1月16日のメディア試食会で会場をおとずれると、店内の壁あちこちに西原さんのイラストが飾られていました。さらに壁には、「人生ぼったくり重」や「霊長類最強のバカップル腹上食」など、面白いネーミングの西原ワールドを体現したフード&ドリンクメニューがずらりと張り出されていました。
試食会で用意されたメニューは、「高須流・美容サラダ」(814円/税込)、「お兄ちゃんの鶏もも唐揚げ」(594円/税込)、「桜吹雪!愛がべたべたタコ焼き」(704円/税込)、「人生ぼったくり重」(638円/税込)、「霊長類最強のバカップル腹上食」(858円/税込)の5品。
「人生ぼったくり重」は、見た目も味も、うな重と言われれば、うな重かな?と思うのですが、なんと豆腐とちくわの蒲焼き!タレも美味しくて、ご飯とあうので、お箸が止まらなくなります。
「高須流・美容サラダ」は見た目が楽しいシーザーサラダ。ドレッシングはチーズ味で、添えられている注射器の中身はオリーブオイル。ゆでたまごやプチトマト、ブロッコリーなど、具材もいろいろ入っていて、とても美味しかったです。
その他のメニューも、お酒とピッタリ合い、アルコールがすすむ逸品ばかり。コンセプト居酒屋とは思えないほど、クオリティーが高くて美味しい料理が揃っていました。
試食会が終わると、西原さんが「忙しいのに、みなさんすみません……」と言いながら登場。「コラボカフェが流行っているのを聞いて、『サイバラ居酒屋がいいんじゃないか』と言ってしまって、こんなことになり、いろんな方に迷惑をおかけしまして、反省しております」と、恐縮しきりの中、囲み取材が始まりました。
「養老乃瀧さんの料理は本当に美味しいので、歌舞伎町の夜を楽しんでいただけたらと思います」と集まった記者たちに話した西原さん。サイバラ居酒屋をオープンした歌舞伎町について「ここらへん(歌舞伎町)は、自分が18歳か19歳の何も知らない時から来ていた」と話し、「本当に怖いところなんですよ。朝方になると、ホストがゴミ置き場に捨てられたり、下半身裸のおばあちゃんがいきなり来て、用を足したり……」と笑いながら語っていました。
しかし、「私も、(将来)こんな風になっちゃったら、どうしようといつも不安だった」と振り返り、「あれから30年ちょっと、2人の可愛い子供と夫に恵まれて、いつも歌舞伎町を通るたびに、歌舞伎町の神様にお礼を言っています」と話していました。
サイバラ居酒屋のメニューのコンセプトについては、「いつも私が家でパパッと好きで作っているものや、私の漫画に出てくる料理を、養老乃瀧さんがさらに美味しくアレンジしてくれた」と教えてくれました。
ちなみに高須院長のイチオシは、高須院長のレシピを参考にして作ったと言われている「ど豚骨醤油ラーメン 牛乳つけめん」(814円/税込)だそうで、「院長は『この最後に残った牛乳のスープが最高に美味しいから飲んで』と言われ、『誰が飲むかそんなもの!』と大ケンカになった」と、初めて牛乳つけめんを見た時のエピソードを披露。
お店は1か月間限定のオープンですが、「閑古鳥が鳴いたらどうしよう……」と不安をのぞかせる西原さん。少しでもお客さんに来てもらうために「外国人の観光客が多いでしょ?だから、外国の観光客の方にウソのヤフーニュース流したほうがいいんじゃない?」と冗談交じりに話し、記者たちの笑いを誘っていました。
囲み取材が終わると、この日に集まったクラウドファンディング支援者たちとのパーティーに参加した西原さん。パーティーはビュッフェ形式となっており、「人生七転び八起き炒め」(594円/税込)や「名物!ダーリン寿司茶漬け」(1364円/税込)、「人生の修羅場鍋」(748円/税込)なども提供されていました。※価格は通常提供される一皿分で記載しています。
楽しそうにクラウドファンディング支援者たちと、美味しい料理とお酒に舌鼓を打つ西原さん。それを羨ましそうに見つめる筆者。絶対にプライベートでも来て、食べられなかったメニューを食べることを誓いました。サイバラ居酒屋は、1月17日~2月16日まで期間限定でオープンしていますので、楽しい雰囲気を味わいに来てみるのも良いかもしれません。
取材協力:株式会社小学館
(取材・撮影:佐藤圭亮)
文・佐藤圭亮/提供元・おたくま経済新聞
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