女性客を中心に大変な賑わいをみせる立ち飲み居酒屋『しゃけスタンド』。はじめは、近くにある系列店の待合場かつ、ちょっとしたおつまみとお酒が楽しめる店としてスタート。それが今や、“スタンド”という手軽さと名物メニューを武器に押しも押されもせぬ繁盛店に。なぜ、これほどまでに女性客から支持されるのか、鮭を中心にしたメニューの魅力と合わせて人気の理由を探った。

自分の定番が見つかる!? 気軽に楽しめる絶品メニュー

京王線で新宿から2駅目にあたる代田橋。レトロな商店街を5分ほど歩いた場所に『しゃけスタンド』はある。すぐ近くには、系列店である鮭専門店『しゃけ小島』が。鮭にとことんこだわったメニューで人気を集めている予約必須の人気店だ。『しゃけスタンド』は、そんな『しゃけ小島』に入れなかったお客さんの受け皿として誕生した。
 

Foodist Media
出汁がよく染みた木綿豆腐の上にたっぷりいくらがのった「いくら豆腐」(590円)(画像=Foodist Media)

「『しゃけスタンド』はその名の通り、鮭メニューを中心とした立ち飲み居酒屋です。『しゃけ小島』に入れなかったお客様にも気軽に鮭メニューを楽しんでいただきたい、という思いから誕生しました。鮭を使ったメニューは20種類以上。予約が必要で、しっかりとした定食を提供する『しゃけ小島』に比べるとポーションは小さめですが、お手頃な価格で様々なメニューを楽しんでいただけると思います。また、鮭を使ったカレーライスなどもあるので、お客様によって居酒屋として使ったり、ご飯を食べに来たりと使い分けていただいていますね」
 

Foodist Media
〆に人気の「しゃけカレー」(1,000円)しゃけの切り身2つが入っており、ボリューム満点。10種類以上のスパイスを使用している(画像=Foodist Media)

そう語るのはこの店で3年以上働いている福澤さん。『しゃけスタンド』に訪れる多くのお客さんが料理の美味しさに驚き、リピートするという。

「食材や、調理するタイミングにはかなりこだわりがあります。当店の目玉とも言える鮭は、北海道産の高級鮭・トキシラズを釧路から直送したものを使用。一般的に出回っている鮭と比べて、脂がたっぷりのっていながらしつこくなく、普段食べている鮭とひと味もふた味も違います。ほかのメニューも、保存料や冷凍食品などは使わないようにし、注文を受けてから作り始めることがほとんどです。どれを食べても美味しいので、スタッフが休日に食べに来るくらいです(笑)」
 

Foodist Media
スタッフの福澤さん。女性目線のお店づくりも多くのお客さんから支持される理由の一つだ(画像=Foodist Media)

リピート客も多い。そしてほとんどのお客さんが自分の “定番メニュー”を持っており、毎回同じものを注文するという。鮭メニューはもちろん、ハムエッグやポテトサラダをはじめとした約30種の通常メニューも大人気だ。

「一つひとつのメニューが、ここでしか食べられないものです。例えばコロッケ一つとっても、手作りなのはもちろん、中にはしっかり鮭が入っています。また、鰹節ならぬ鮭節を使って旨みを出すなど、少しでもお客様に料理を楽しんでいただけるよう、ちょっとした工夫をしています」
 

Foodist Media
人気が高い鮭入り「コロッケ」(330円)(画像=Foodist Media)

女子ウケ抜群! カメラに収めたくなる、カワイイ鮭グッズ
20代後半から30代の女性客が多い『しゃけスタンド』。彼女たちが訪れるきっかけとなったのがSNSに投稿された写真だ。

「SNSの影響で、ご近所の方はもちろん、遠方からお越しになるお客様もいらっしゃいます。当店では、食器にもこだわりがあり、デザイナーさんと協力してオリジナルグラスを作ったり、オリジナルステッカーを作成したりしています。グラスは特に人気で、写真を撮られる方も多いですね」
 

Foodist Media
お客さんからカワイイと人気の「しゃけグラス」。他にもオリジナルステッカーやバッグもある(画像=Foodist Media)

また、スタッフがほぼ女性だけというのも、女性客から支持されている理由の一つだ。黒板には愛嬌のある文字で日替わりメニューが書かれ、店で扱う日本酒も“選ぶ楽しさ”が味わえるように20種類ほどの銘柄を毎日用意。こうした細やかな気配りがところどころに散りばめられており、それがファンを獲得する大きな要因になっているようだ。
 

Foodist Media
店内には、手書きのメニューがズラリ。日替わりも含め、全部で50種類ほどの料理がある(画像=Foodist Media)

立ち飲みなのに、つい長居したくなる店内

『しゃけスタンド』の魅力はほかにもある。「立っているのが苦にならない」との声が多い店内の空間作りだ。カウンターと壁の間には十分なスペースがあり、狭さを感じない。また、カウンターのテーブル自体が大きいのも、いろいろ頼んでシェアしたい女性客には嬉しいポイントなのだ。

「ゆっくりお食事を楽しんでいただけるよう、広めのテーブルを取り入れています。お客さんによっては、3~4時間いらっしゃる方もいるので、他の立ち飲み居酒屋と比べて、滞在時間は長いと思います」
 

Foodist Media
レトロな感じが素敵な店内。カウンターの下には大きな荷物入れがついている(画像=Foodist Media)

居心地の良い空間は、客同士のコミュニケーションまでも弾ませるようだ。お客さん同士が仲良くなるのはもちろん、アパレル関係者やカフェ関係者が落ち合って食事を楽しんだりする場としても利用されている。

ちょっとだけ楽しむつもりが、素朴で優しい料理と丁寧なサービスに、ついつい長居してしまう『しゃけスタンド』。2016年11月11日(鮭の日)にオープンしてから約3年、その人気は今後も続きそうだ。
 

Foodist Media
商店街の中で小さなお店が集まったエリア「沖縄タウン」にある店舗。外から店内がよく見え、気軽に立ち寄りやすい(画像=Foodist Media)

『しゃけスタンド』
住所/東京都杉並区和泉1-3-15 めんそーれ大都市場内
電話番号/03-6240-8409(本店『しゃけ小島』)
営業時間/平日・土曜16:30~23:00、日曜15:00~22:00
定休日/月曜
席数/25(立ち飲み)

文・立岡美佐子/提供元・Foodist Media

【関連記事】
大阪の食パンの名店 しっとりモチモチ「生食パン」も!
横浜の食パン専門店5選 1日2万本売れる生食パンも
行列ができる限定食パンも!京都の食パンの名店
子ども名義の口座は意外と面倒?開設から子どもに渡すまでの注意点
【初心者向け】ネット証券おすすめランキング(PR)