損害保険会社大手のあいおいニッセイ同和損保は、自動車保険「タフ・クルマの保険」を販売しているが、どのような特徴のある自動車保険なのだろうか。あいおいニッセイ同和損保の顧客満足度もあわせて確認していきたい。

あいおいニッセイ同和損保の自動車保険は代理店型

大手損保グループ3社のうち、あいおいニッセイ同和損保はMS&ADインシュアランスグループに属し自動車保険を販売している。自動車保険を扱う損保会社は対面でやり取りする代理店型とネットが主軸のダイレクト型とに分かれ、あいおいニッセイ同和損保は代理店型である。

代理店型自動車保険の事故対応満足度はダイレクト型より高い傾向

代理店型自動車保険の特徴は、担当者に直接相談したり手続きができたりすることだ。そのため店舗や従業員などにコストがかり、一般的にダイレクト型と比べて保険料は相対的に高くなりやすい。

保険料が高くても品質が良いとも考えられ、自動車保険で重要な事故対応満足度を見ると、ダイレクト型よりも代理店型のほうが高い傾向にある(J.D.パワー『2019年自動車保険事故対応満足度調査』より)

事故対応満足度は低くも高くもない

あいおいニッセイ同和損保の事故対応満足度については、消費者にアンケート調査した12社のうち上から8番目であり業界平均からも下回っていた。事故対応は損保会社の安心感にもつながるため、注力してほしいポイントだ。

13社にはダイレクト型も含まれているため、代理店型のみを対象にした結果は、あいおいニッセイ同和損保は代理店8社のうち5番目の評価であり、総合的評価では代理店損保の平均と並ぶ結果だった。

あいおいニッセイ同和損保の顧客満足度は決して低いわけではないが高くもない。ダイレクト型自動車保険のように代理店型以外の選択肢も増えているためさらなる企業努力に期待したい。

あいおいニッセイ同和損保の自動車保険の特徴

あいおいニッセイ同和損保の自動車保険「タフ・クルマの保険」は、幅広いニーズに応えられる充実した補償が特徴だ。補償内容のポイントを見ていこう。

あいおいニッセイ同和損保の自動車保険は基本保障が充実

自動車保険の補償は主に5つの項目がある。

  • 相手の身体への賠償
  • 相手の物への賠償
  • ケガの補償
  • 自動車の補償
  • ロードアシスタンスサービス

    細かい補償内容は項目ごとに分かれているが、あいおいニッセイ同和損保の自動車保険は自動付帯される補償や追加できるオプションが多く基本補償が充実している。

対人賠償と対物賠償の補償範囲が広い

相手の身体への賠償では「対人賠償保険」が基本だ。そこに「不正アクセス・車両の欠陥等による事故の被害者救済費用特約」「心神喪失等による事故の被害者救済費用特約」「対人臨時費用特約」「対歩行者等傷害特約」が自動でセットされている。

さまざまな自動車事故による相手の身体への賠償をカバーでき、自動運転システムの欠陥による事故や認知症の家族の運転による事故など、基本の対人賠償保険の対象外の事故も補償される。葬儀参列における弔慰金などの臨時費用や相手の過失も含んだ歩行者への損害額も補償され、対人賠償としての補償は充実している。

相手の自動車など物への賠償も対人賠償と同じく「不正アクセス・車両の欠陥等による事故の被害者救済費用特約」「心神喪失等による事故の被害者救済費用特約」が自動付帯されている。通常の「対物賠償保険」でカバーできない損害でも、50万円までを限度に補償する「対物超過修理費用特約」があるため安心できるだろう。

あいおいニッセイ同和損保の自動車保険は、補償の中でも重要になる対人・対物賠償の補償範囲が広いのが特徴だ。

追加できる特約やロードサービスも充実

対人・対物賠償以外の補償も充実している。例えば、ケガの補償は追加特約として入院・後遺障害の補償の他、転倒によるケガや犯罪行為を受けて家族が死傷した場合などに備えられるオプションを選択できる。

車両保険を付ける場合は補償範囲の広い「一般補償」か、補償を絞った「10補償限定」があり、どちらを選んでも「車両価格協定保険特約」「全損時諸費用特約」「車両保険無過失事故特約」などが自動付帯されるのも特徴だ。

ロードアシスタンスサービスは以下のとおり。

  • レッカー牽引・搬送
  • タイヤパンク対応など応急作業
  • 宿泊費用
  • 帰宅・移動費用
  • 修理後の搬送費用
  • 修理後の引取費用
  • 代車

    これら以外でもさまざまな補償・特約・サービスを追加できるのがあいおいニッセイ同和損保の自動車保険だ。

あいおいニッセイ同和損保の自動車保険は基本補償の必要性をしっかり検討する

あいおいニッセイ同和損保の自動車保険は自動付帯される基本補償が多く充実している。手厚い補償の自動車保険ではあるが、そのぶん保険料は他社よりも高くなる可能性がある。そのため契約を検討するときは自動付帯される基本補償が自分にとって本当に必要かどうか十分考慮すべきだろう。

文・國村功志(資産形成FP)
 

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