世の中に流通するアドバタイジングのプロダクツ。商品価値などを世に広めるための広告物だが、まだまだ世に知られていないモノが無数に存在。そこで今回は、見つけたら何が何でも手に入れておきたいアイテムを紹介しよう!

お話を伺ったのは……「シークレットベース」代表・木下“HIDDY” 秀昭さん

2001年12月24日に誕生したトイメーカー、SECRETBASEの主宰。日本製にこだわったオリジナルトイの制作や、国内外様々アーティストやブランドのキャラクターなどをプロデュースする。今回は氏のコレクションを中心に話を聞いた。

世界中にコレクターが存在する、アドバタイジングの世界。

世界各地にはアドバタイジングを収集するコレクターが大勢いる。もちろんここ、日本にも数多くいる。アドバタイジングといっても、そのジャンルやカテゴリーは千差万別。だから集め方も自由である。そこで今回は「シークレットベース」代表の木下秀昭さんに、「見つけたら絶対買いのアドバタイジング」について尋ねた。

「言わば『見つけたら絶対買い』と呼ばれるアドバタイジングは、“キワ物”というもので、世の中に存在する絶対数がかなり少ない希少なアイテム。やはり’50〜’60年代の、人が持っていないアドバタイジングを深堀りする人が増えたので、より見つかりにくいです。アメリカに買い付けに行っても見つけにくくなりました。でも、昔に比べ日本国内では比較的買いやすくなったと思います」

なるほど、興味深い。さらに木下さんはこう続ける。

「希少性の高いアドバタイジングは市場価格も高い。でもこう考えるんです。例えば10年前に欲しかったものが10年後の今、10万円で見つかったとします。『高いな』って思うかもしれませんが、10年間探しても見つからなかった時間尺でその10万円を割ると、お得だと思いませんか? だから欲しかったものが今見つかった時は、タイムマシンを買ったと思って、その場で入手するべきだと思います」

アドバタイジングTOYの市場価値を知る!

アドバタイジング・プロダクツの魅力は、その珍妙なデザインが魅力のひとつ。ユニークな表情から生まれる抜群の存在感は、ファンにとっては垂涎の的である。例え市場価格が高かろうと、出会ったらそれが“縁”、そんな絶対買いのアドバタイジングを紹介しよう!

1.Nauga Doll(Naugahyde)【1960s】

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

アメリカの人工皮革(ビニールレザー)ブランドであるナウガハイド。アドバタイジングのマスコットとして人工皮革素材のぬいぐるみは有名だが、陶紙のような素材で作られたこのアイテムはかなりの激レア。片耳が振動で動くようにデザインされており、純正品なのかブート品なのか、謎は深まるばかり……。市場では15〜20万円

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

2.Mickey&Donald(Determined Productions)【1960s】

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

アストロノーツ・スヌーピーは有名だが、こちらは同ボディを使い、顔だけ変えたディズニー版。’60年代当時に少量生産され、相場は1体12万円ほど。

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

こちらのドクロVer.は当時お土産として販売されたブート品(中央・右)。左のドクロは木下さんが当時のパーツを使って作ったカスタム品だ。

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(画像=エアタンクの意匠に注目せよ!、『FUNQ/Lightning』より引用)

3.Jack-in-a-box(General Electric Company)【1960s】

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

アメリカの電子機器会社ゼネラル・エレクトリック(GE)社が店頭販促用に配っていたビックリ箱。キャラクターはGE社が販売していた電球(※この個体は残念ながらそこだけ代替品)だ。相場観としては5万円ほど。ちなみにBOXの反対面には夫キャラもいる。

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(画像=蓋を開けると電球キャラが飛び出すビックリ箱!、『FUNQ/Lightning』より引用)

4.Vibration Bug(American Tire)【1960s】

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

アメリカのタイヤメーカー、アメリカンタイヤ社の販促キャラクターで、その名はバイブレーション・バグ。同社が展開する“スリップしにくいタイヤ製品” を擬人化させたもの。日本製の陶紙素材で出来ている。相場は10万円ほど。タイヤメーカーの販促物は市場でも数少ない。

5.Souvenir(Marineland of the Pacific)【1960s】

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

カリフォルニア州ロサンジェルス郊外にあったシーワールド、マリンランド・オブ・ザ・パシフィックの販促を兼ねたお土産品。マスコット名は残念ながら不明。上は貯金箱で、時代によっては下のボールペン差しも展開されていた。相場は1万8000円〜2万5000円ほど。

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

6.Memorial Trophy(Reddy Kilowatt, Inc.)【1970s】

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

アメリカの数々の電力会社の広告塔として活躍したレディ・キロワット。その歴史は旧く、1926年に誕生した。このアイテムはミネソタ州にあるプレーリー島原子力発電所にて勤続25周年を迎えた社員に送られた記念トロフィ。相場は高くても3万5000円ほどという。

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

7.Dunkin’ Donuts-Head(Hasbro, Inc.× Dunkin’ Donuts)【1970s】

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(画像=『FUNQ/Lightning』より引用)

アメリカの知育玩具であるMr.ポテトヘッドを手掛けたハスブロ社。そことダンキンドーナツ社が今でいうコラボを行ったアイテムで、その名をダンキンドーナツヘッドという。顔をドーナツに見立てた顔は発泡スチロール素材だ。相場は5万円後半から6万円半ば程。