ウサギはペットとしても人気で、古くから日本の家庭でも飼われてきた動物です。
しかし、そんなウサギについて、ある噂話が今でも囁かれています。
それは「ウサギは寂しいと死んでしまう」というもの。
これは本当なのでしょうか?それともただの俗諺であり、都市伝説的にすぎないのでしょうか。
そこでここでは、ウサギが寂しいと死ぬと言われる理由や本当はどう思っているのかについてご紹介したいと思います。
ウサギは寂しいと死んじゃうというのはウソ?ホント?
ウサギはよく「ずっと1人にしておくと死んじゃうよ」なんて言われる動物です。
これは日本全国津々浦々で耳にするのですが、果たして本当なのでしょうか?それとも嘘なのでしょうか?
寂しいからと死ぬことはない
結論から述べますと、ウサギが寂しいからといってそれが原因で死ぬということはありません。
いわゆる1羽だけで飼っていて孤独死をするということはないということです。
そもそも野生のウサギを考えてみるとわかるのですが、ウサギはいつも集団行動しているわけではなく単独行動だって普通にしますよね。
群れを成していないウサギも逞しく生きています。
そのため寂しいからと言って死んでしまうなんてことは無いのです。
「孤独で死ぬ」という俗説がある理由
では、なぜ「孤独で死ぬ」というような俗説が広まるようになったのでしょうか。
そこには以下のような理由が説としてあげられています。
露店で売るためのセールストークから
昔は縁日などの露店でウサギが売られていました。
その際に1羽でも多く売ろうとして「1羽だと寂しくて死んじゃうから2羽以上飼った方がいいよ」というセールストークが横行していたそうです。
つまりはウサギを販売する業者が販売時に嘘をついたということですね。
これは悪質なペットの売り方となるため、現代では許されないことだと思います。
映画やドラマのセリフの影響から
映像作品では度々「ウサギは寂しいと死んじゃう」というセリフが使われています。
特にきっかけとなったとされるのは1993年に月9枠で放送された「ひとつ屋根の下」。
主要登場人物の印象的なセリフとして出てきます。
実際、「ウサギが寂しいと死んでしまう」という話が世に広がったのも、この作品以降といわれています。
映画やドラマのセリフを鵜呑みにして「そうだったのか」と信じてしまった人も多いのかもしれませんね。
飼いウサギが突然死することはありえる
ウサギは天敵に狙われないよう、弱っていても気丈に振舞う動物です。
これは小動物に多い傾向にあるのですが、弱みを見せると一気に捕食されてしまうため、それを悟られないように病気を隠すのです。
そのため、飼い主が気付かないうちにウサギ自身が衰弱していて、留守にしている間などに力尽きて死んでしまっているなんてこともあるわけです。
この急に亡くなってしまったウサギを、「あんなに元気だったのに突然死してしまったのは寂しくさせてしまったからだ」と勘違いしたとされることもあります。
しかし実際は、飼い主にも弱っているところを見せないように気丈にふるまっていたという事なんですね。
ウサギは密な状態が嫌い
ウサギは群れている動物のように思われがちですが、実は密な状況は好まない動物です。
寂しそうだと勘違いして多頭飼いするなど、あまり近づけるとむしろ逆に危険だったりします。
ウサギには強い縄張り意識がある
ウサギには縄張り意識があるので、狭い空間で多頭飼いすると縄張りが重なり合ってストレスになってしまいます。
むしろ寂しいだろうと思って多頭飼いすると、それ自体がストレスとなって寿命を縮めてしまうことに繋がるかもしれません。
そのため、極力は密になることを避けるべきです。
構わないのも問題
とはいえ、ペットとして飼育する以上コミュニケーションは取る必要があります。
コミュニケーション不足になるとストレスによる食欲減退を起こすなど人間と変わらない症状が出てきます。
家族として迎え入れるのですから、返事はもらえなくても挨拶をするなど声をかけてのコミュニケーションも大事という事です。