現在はビルの屋上や郊外に鉄塔として設置されていることの多い携帯電話の通信基地局が、将来はすべて空の上に浮かぶことになるかもしれない。そんな未来を実現するべく、ヘリコプター等の機能を備えた無人航空機型の基地局の開発が、4大キャリアを中心に進められている。2011年の東日本大震災の際には多数の基地局が停止し大きな通信障害が起き、もはや現代ではスマートフォンが人々の生活に欠かせないライフラインであることが改めて認識された。
今回は、そんな災害時にも役立つ“空飛ぶ基地局”についてお伝えしていきたい。

ヘリ搭載型など、進化が続くスマホの基地局

屋上から空へ「空飛ぶ携帯基地局」の開発が進む! ドローンが飛び交う未来も近い?
(画像=街中のビルにもこうした基地局が設置されているだろう、『オトナライフ』より引用)

auを運営するKDDIは2月25日、仙台市で行われた「2021 KDDI 災害対策訓練」で、実証実験中の「ヘリコプター基地局」を披露した。小型化された基地局をヘリに積み込み上空を飛行することで、移動可能な空飛ぶ基地局として有事の際に通信網が寸断された地域の通信を一時的に復活させられるほか、携帯電話の発する電波をつかみ要救助者の捜索にも役立てられるという。