この「運動を増やす」と「座る時間を減らす」を両立させる視点こそが、骨を守るための新しい基本になるでしょう。
この知見は、職場や学校、地域でも反映させられるかもしれません。
例えば、立って話し合える場や、歩きやすい動線、気軽に体を動かせる環境があれば、座りっぱなしを自然に減らせるでしょう。
一方で、今回のレビューには限界もあります。
多くの研究が自己申告データに依存しており、食事内容や体重、性差、社会的要因を完全にコントロールできない場合があります。
座位のどれくらいを、どの活動に、どの年齢層で置き換えると最も有効かという「最適処方」も、今後の検証課題として残っています。
それでも、運動の恩恵と座りっぱなしの害が別々の軸で骨に作用するという全体像は揺らぎません。
骨は一生ものの資産なので、今日からできる小さな置き換えを積み重ねることが将来の骨折リスクを減らします。
運動だけではなく、まずは座りっぱなしの時間を見直すことから、骨を守る新しい一歩を始めましょう。
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参考文献
For stronger bones at any age, replace sitting with light activity
https://newatlas.com/health-wellbeing/bone-health-lifespan-activity-vs-sedentary-time/
Reducing sedentary behaviour and increasing physical activity found to protect against bone loss and fractures across all ages.
https://www.osteoporosis.foundation/news/new-research-highlights-critical-role-movement-lifelong-bone-health-20250908-1540