この世には、自分とそっくりな”ドッペルゲンガー”が必ず1人は存在する…
これも昔は、単なるオカルトチックな噂話に過ぎませんでしたが、ネットが普及した今では、実際に瓜二つの人物が見つかり始めています。
そこで、スペインのホセ・カレーラス白血病研究所(IJC)のチームは、生まれも育ちも違う赤の他人同士のそっくりさんを集め、身体測定や経歴に関するアンケート、およびDNA解析を実施。
その結果、容姿がそっくりな人物同士は、赤の他人であるにも関わらず、身長、体重、生活習慣、日常の行動、そしてDNAに類似性があったのです。
どうやらドッペルゲンガーには、見た目以上の共通点があるようです。
研究の詳細は、2022年8月23日付で科学雑誌『Cell Reports』に掲載されています。
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- 赤の他人なのにDNAや生活習慣までそっくりだった
赤の他人なのにDNAや生活習慣までそっくりだった
双子研究ではよく、誕生後まもなく生き別れた一卵性双生児が、まったく違う環境で育ったにも関わらず、学歴や食の好み、交際している恋人の容姿や経歴が不思議と似通うことがある、と言われます。
しかし一方で、2020年に36年ぶりの再会を果たした双子の姉妹は、IQに大きな差が出ていたという研究結果が最近報告されました。
IQは遺伝子で決まるのか?「生き別れた双子」の調査から大きなIQの差を確認!
このように、人間の性質は、遺伝子に基づき”自然”と先天的に決定されるのか、あるいは育成環境や”教育”により後天的に決まるのかという、「Nature(ネイチャー:自然)vsNurture(ナーチャー:育成)」論争には、いまだ決着がついていません。
そこでIJCの生物医学研究チームは、世界各地からそっくりさんのペアを集め、経歴やDNAの類似性を調べることにしました。
本研究では「francoisbrunelle.com」というサイトから、32組64人の顔写真を選定して、調査対象としています。