現実と見分けがつかない世界を、我々自身が作り出す日

 ヤンポルスキー博士は、議論をさらに一歩進める。「もし我々が人間レベルのAIを創造でき、この現実と同じくらいリアルな仮想現実を作れると信じるなら、話は早い」と彼は言う。「その技術が手頃な価格になった瞬間、私自身がこの世界と全く同じシミュレーションを何十億も実行するだろう」

 つまり、我々自身がシミュレーションを作り出す能力を持つようになれば、我々が誰かのシミュレーションの中にいないと考える方が不自然になる、というわけだ。

「我々は“ほぼ確実”にシミュレーションの中にいる」― AI専門家が語る衝撃の『シミュレーション仮説』とはの画像3
(画像=イメージ画像 Created with AI image generation)

 さらに彼は、世界の多くの宗教に「世界を創造した超知的な存在」が登場することも、この仮説を補強する一因だと指摘する。我々が「神」と呼ぶ存在は、シミュレーションの管理者やプログラマーなのかもしれない。

 番組の司会者から、シミュレーションの中にいることを100%信じているかと問われた博士は、「確信に極めて近い」と断言した。

 残念ながら、今の我々には、この世界が本物か、あるいは誰かの壮大なゲームの一部なのかを知るすべはない。しかし、この記事を読んでいる今この瞬間も、我々は誰かのシミュレーションの一部として、プログラムされた一日を過ごしているだけなのかもしれない。

参考:LADbible、ほか

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