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大手企業がmibotに投資する理由
「mibot」が描く未来のモビリティ社会

大手企業がmibotに投資する理由

今回の資金調達は、KGモーターズが単なるスタートアップとしてだけでなく、日本のモビリティの未来を担う存在として認識されつつあることを示している。多くの企業がmibotの可能性に賭けている背景には、同社の描く具体的なロードマップと、それが社会に与える影響への期待がある。


調達資金の主な使途を示した図。

追加調達資金は主に、初期ロットの量産試作・部材調達、量産のための設備投資、生産体制・品質管理体制の整備、マーケティングおよびブランド認知拡大施策に活用される。これらはmibotを市場に投入し、確実な普及を図るための具体的な計画であり、出資企業もこの計画に賛同している。

各出資企業からのコメントからは、mibotが持つ多様な可能性が見えてくる。

豊田合成株式会社

豊田合成株式会社のロゴ。

自動車部品大手の豊田合成は、mibotが「安心・安全な移動」の実現と「地域社会の課題解決」に貢献できると期待している。KGモーターズの知見と豊田合成の技術の融合は、mibotの品質と信頼性を高める上で強力な支援となるだろう。

未来創造キャピタル株式会社(みずほリースCVC運営会社)

未来創造キャピタル株式会社のロゴ。

みずほリースは、mibotが「安全性/快適性と適正価格を両立」し、「持続可能な地域交通の移動手段」として重要な役割を担うと確信している。リースという形態を通じて、より多くの人がmibotに触れる機会が増えることは、普及への大きな一歩となる。

鈴与商事株式会社

鈴与商事株式会社のロゴ。

物流・エネルギー領域に強みを持つ鈴与商事は、mibotを「MaaSのソリューションのアイテムの一つとして積極的に活用」すると明言している。これは、mibotが個人向け車両に留まらず、シェアリングサービスや配送といったビジネス用途での展開も視野に入っていることを示唆しており、その多角的な可能性が評価されている。

株式会社日本海ラボ

株式会社日本海ラボのロゴ。

地方創生に注力する日本海ラボは、mibotの「シンプルな車両構造と誰もが手に取りやすい価格」に注目し、地方都市での移動手段やレジャー用途での可能性を高く評価している。地方が抱える移動の課題に対する具体的な解決策として期待されていることがうかがえる。

これらの出資企業のコメントからは、mibotが単なる移動手段を超え、それぞれの企業の事業と深く連携し、「社会インフラ」としての役割を果たす未来が描かれていることがわかる。

「mibot」が描く未来のモビリティ社会

KGモーターズは、2025年12月末の初期ロット納車開始に向けて、現在、量産体制の構築に注力している。今後は、今回参画した事業会社との協業を本格化させ、製品やサービスのさらなる進化、販売・リース網の拡大、アフターサービス体制の整備を進める計画である。

今後の展望 今後の展望を示した図。

mibotが普及することで、脱炭素社会の実現や地域の移動手段の課題解決に貢献することが期待される。超小型EVの普及は、都市部の交通渋滞や駐車場問題の緩和、地方における「移動の足」の確保、そしてCO2排出量の削減に大きく寄与するだろう。mibotが日常風景の一部となる日は、そう遠くないかもしれない。それは、より便利で、より楽しく、そして地球に優しい未来の始まりを告げる存在となり得る。