未だにこの変化を理解せず、スタッフに怒鳴りつけるお年寄りもいるが、店内には「カスハラには毅然と対応します」とポスターも貼られており、時代は変わったと頭を切り替えるべきだ。

3. 投資は必須

デフレ経済下では「現金預金」が最適解だったが、インフレでは現金の実質価値は減る一方である。また、r>gは今や誰しも知るところとなり、貯金をする代わりにゴールドや株のインデックスを買う方が良いというのは常識になっている。

「投資は一部のお金の亡者だけの活動」という「お金は汚い」という感覚の人もまだいるが、そうした感覚が結果的に自分を不利にしてしまうだろう。

4. 商品は発売日に買う

デフレの時代は「型落ち品を安く買う」という行動が正義だったが、商品によっては「発売日が最も安く、ドンドン値上げしていく」のが当たり前になりつつある。

筆者が2年前に購入した2TBのポータブルSSD、購入時は2万円で現在は3万円を超えている。その他、裁断機や体重計、スピーカー、パソコンデスクまで多くの商品が買った時より値上げしているのだ。平成のガソリンスタンド、マクドナルドや牛丼の価格表の古い写真を見れば、仰天する人もいるだろう。

こうなると欲しいものは一日でも早く買い、買い替える時に下取りに出すのが最も合理的になる。

デフレは耐える時代だが、インフレは行動する時代だ。これまでは節約、貯金で乗り切った人は自己投資、行動力の発想で対応する必要がある。いつの時代も「変化できた者が生き残る」という原理原則があることを忘れてはいけない。

 

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