中村敬斗 写真:Getty Images

 9月の日本代表メンバーから落選したFW中村敬斗は、フランス2部スタッド・ランスへ残留する見込み。ラ・リーガ所属ビジャレアルへの移籍破談の裏で、ランスのスポンサーである『ヤスダグループ』の圧力があったとみられるほか、同選手の現状も報じられている。

 『Stade de Reims News』など現地の複数メディアは、4日に「中村はランス残留見込み」と伝えているが、日本人選手の情報に詳しい海外メディア『Jリーグインサイダー』は5日に「ランスはスポンサーであるヤスダグループからの圧力を受けた後、ベシクタシュとビジャレアルからのオファーを拒否した」とした上で、残留の裏側をこう報じている。

 「ランスは2部へ降格し、中村は高いレベルでプレーし、W杯に向けて日本代表入りを維持するために退団を希望した。日本企業が国内のタレントの移籍を妨害したことが判明するのは、非常に衝撃的だ。この状況は非常に慎重に評価する必要があるが、もしヤスダグループが交渉に介入し、中村のキャリアに損害を与えた場合、間違いなくファンなど一般人との関係に影響が出るだろう」

 中村の去就を巡っては、日本代表MF守田英正所属のスポルティングCP、DF冨安健洋の古巣ボローニャからの関心が報じられていたが、8月下旬以降は音沙汰が無かった。

 また、移籍ウィンドウ最終日の9月1日にはフランス紙『レキップ』がビジャレアル移籍破談を報道。これによると、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場クラブのビジャレアルは1800万ユーロ(約30億円)のオファーを提示したが、ランスはこれを却下したという。

 さらにトルコ『ポリティカム』は8月28日時点で「ベシクタシュは中村に正式オファーを提示も、交渉は進んでいない」「ランスはベシクタシュの提示額に不満を抱いており、クラブ間交渉は中断」と伝えていた。