各国の政権ないし首脳支持率はフランス15%、ドイツ24%、英国24%と低迷しており、どこの国も政権運営に苦慮という状況です。これでロシアにどうやって立ち向かうのか、NATOどころの話ではないわけです。同じ話は日本でもいえることで、直近の展開は第一党である自民党の存続の道とか解党的出直しとか、要は巨大政党の自壊と野党による囲い込みで「半年後の日本の首相って誰だろうね?」という質問に対してコメンテーターですら答えられない状況にあるのです。
タイトルに「西側諸国がうらやむ」と書きました。「そんなわけないだろう」という反論もあると思いますが、私は結束という点だけに限れば「うらやむ」なのだと思います。
日本は特にこの三者が固い握手を交わしたことに繊細になるべきだと思います。この三国が日本の北、西、南の三方を押さえると日本と韓国は東の海にしか抜けられない実質的な囲い込みとなるのです。もちろん、私は近い将来、日本が戦争に巻き込まれるなどとは考えていません。但し、国防上も安全保障上もなかなかシビアな状態になるだろうとみています。
トランプ氏が金正恩氏と年内に会おうという画策があります。私から見ると「何のために?」という疑問府はつきます。話題作りならそれで結構です。金正恩氏はプーチン氏に巻き取られ、習近平氏との関係再構築と経済援助が見込まれる中、トランプ氏がどれだけ甘いディールを持ち込んでもそう簡単になびくことはなさそうです。2000名近い北朝鮮兵士が戦場で命を落とした代償とはロシアとの絶対的な関係強化でしょう。
外交の悩みは尽きないと思います。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2025年9月5日の記事より転載させていただきました。