黒坂岳央です。
世の中には「諦めなくてよかった」という話があちこちで共有されている。だが、「早い段階で諦めてよかった」と思えることも人生には数多くある。
「諦める」というのは敗北のようなイメージがあるが、これは単に言葉の表現に過ぎず、「戦略的撤退」と言い換えることも可能だ。つまり、主体的、積極的に自ら選択する行為なのだ。
本稿では筆者が自分の人生から見出した「諦めてよかった」と思うことを取り上げたい。

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完璧主義を諦めてよかった
学校教育では「できるだけ完璧であれ」と100点満点を目指す姿勢が症例されることが多い。英語学習では「一語一句暗記しないと次に進めない」といったイメージだ。
だがこの完璧主義が刷り込まれてしまうと人生は大変生きづらくなる。学校を卒業しても仕事、人間関係などあらゆる場面で「完璧主義」が出てしまうためだ。
しかし筆者は人生前半ですぐに落ちこぼれてしまったということもあり、早い段階から完璧主義をさっさと捨てることが出来た。もちろん、絶対にミスが許されない仕事もある。だが、常に100点満点を目指すとかえって効率が悪くなることも少なくないのだ。
たとえばこうした記事や動画のコンテンツ作成。納得いかなくてもいいから70点でまず出す。100点満点を目指すと永遠に完成しないし、自分では100点満点と思っていても経験やスキルが伴わなければマーケットから見て40点くらいということもあり得る。その逆に自分では点数が低いと思っても驚くほどヒットすることだってある。記事を8年書いてきて思うことは「最後は出さないとわからない」ということだ。
新しくビジネスを立ち上げるときも同じだ。最初は70点でいいからまず完成させ、とにかく無理にでも出す。その後、点数を1点ずつ高める努力をしていく方が良い。この感覚が出来た後はとにかく人生が楽になったし、行動力が格段に上がったのでいろんなチャンスを手にすることが出来たと思う。