科学とスピリチュアルの狭間で

 もちろん、スワート博士自身もこうした反論は想定している。彼女は、より厳密なテストとして、「明日午後11時までに、ボタンそのものか、ボタンの絵か、『ボタン』という単語を3回見る」といった非常に狭い条件を設定していると主張する。

 また、時には心の中に直接メッセージが届くこともあるが、主に「サイン」を通じて交信しているという。彼女は、人間が持つ五感を超えた「34の感覚」によって、これらの微細なサインを捉えることができると考えている。

 元精神科医として、かつては同様の体験を語る人々を強制的に入院させる立場にいたこともあるというスワート博士。「人々は、頭がおかしいと思われるのを恐れて、このような体験を語りたがらない。これはタブーなのです」と彼女は言う。

 科学者である彼女の主張は、脳科学や心理学の観点から見れば、説明可能な現象かもしれない。しかしそれは同時に、愛する人を失った深い悲しみと、それでもなお繋がりを求め続ける人間の切実な想いを映し出しているとも言えるだろう。

 彼女の体験は、科学とスピリチュアルが交差する、人間の心の奥深い謎を私たちに問いかけているのかもしれない。

参考:Daily Mail Online、ほか

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