ホワイトマン博士は次のように警告しています。

「ホッキョクグマは50万年以上にわたり海氷と共に生きてきましたが、現在の急激な温暖化は適応のスピードを上回っています。

多くの個体がこれまで通りの行動を続けるだけでは、生き延びられなくなる可能性が高いでしょう」

また、北極の頂点捕食者と思われがちなホッキョクグマですが、稀にニシオンデンザメ(学名: Somniosus microcephalus)の胃からホッキョクグマの骨が見つかることもあります。

“北極の王者”であっても、自然界では必ずしも無敵とは限らないのです。

冬眠しない“極寒の王者”ホッキョクグマの苦闘は、北極の厳しい自然と気候変動の影響を考えるうえで、私たちに多くの示唆を与えてくれます。

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参考文献

Why Don’t Polar Bears Hibernate?
https://www.iflscience.com/why-dont-polar-bears-hibernate-80597

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部