簡単に銃を入手できる国や地域では、銃を使った事件や自殺が後を絶ちません。
比較的安全な日本では本物の銃を見かけることは滅多にありませんが、映画やゲームの中ではよく登場しますね。
そして世界のどこに住んでいようと、私たちは「頭部への銃撃 = 即死」という共通のイメージを持っています。
頭部を狙う「ヘッドショット」や、頭に銃を突きつけるシーンを、誰もが確実に命を失うことと結び付けて捉えています。
ところが実際は、頭部を撃ち抜かれた人が必ず死ぬわけではありません。
では、どのようなケースで、ヘッドショットを受けても生き残ることができるのでしょうか?
目次
- 頭部を銃撃されても「脳幹」に損傷がなければ助かる!?
- 弾丸の速度が小さければ失血による死亡率が低下する
頭部を銃撃されても「脳幹」に損傷がなければ助かる!?
統計的に見ると、頭部に銃弾を受けて死ぬ確率は95%です。
これは約5%の人は生還するということであり、多くの人が持っている「頭部への銃撃 = 即死」というイメージは誤りであると分かります。

では、これら5%の人々は、どのように助かったのでしょうか。
ヘッドショットから生き残ることができるかどうかは、弾丸の物理学と人体の生物学から知ることができます。
生物学の観点から考えると、まず考えるべき重要なポイントは「弾丸が命中する部位」です。
人間が生きるために特に大事なのは、呼吸・心拍・消化・体温調整などの生命維持に直接関与している「脳幹」です。
そのため、弾丸が脳幹にダメージを与えるなら、生き残ることは難しいでしょう。
ただし、脳幹のサイズは比較的小さく、大脳の下部に位置しているため、頭を打ちぬかれたとしてもここが損傷する確率は低めです。
