共通の話題が“思い出話”だけになったとき、その関係はすでに役目を終えているかもしれません。

3. 後悔

「もしあのとき別の選択をしていたら……」という後悔は、過去への執着の最たるものです。

タイビ氏は、後悔を手放すにはまず「『もう手放す』と自分に言い聞かせ、そう決断する」ことが重要だと述べています。

そして、「そのときの自分は最善を尽くしていた」と信じることです。

後悔がいつまでも心に残るのは、「自分を罰し続けなければならない」とどこかで感じているから。

しかし、それは事実とは異なる見方を強化し、現在の判断力を鈍らせる要因にもなります。

過去を責める物語を、学びの物語に書き換えることで、前に進むことができるのです。

4. 悪習慣

やめたいけどやめられない習慣。

それは飲酒かもしれないし、寝る前のSNSチェックかもしれません。

あるいは、会話中に人の話を遮ってしまう癖、衝動買い、時間管理の問題でしょうか。

こうした習慣は、脳に染みついた「自動運転」の行動パターンであり、意志の力だけでは変えにくいといわれます。

だからこそ、手放すポイントは「止める」ではなく、「置き換える」ことです。

新しい行動を事前に計画し、反復することで、脳に新しい神経回路を作ることが可能です。

いくらか時間が必要ですが、取り組む価値はあります。

では、こうした4つの点を自己吟味して「手放すべき」ものが分かったなら、どうすべきでしょうか?

手放した時の感情を理解し、実際に手放すためのステップに入りましょう。

感情にどう向き合い、どう手放すか?

何かを手放すとき、必ず出てくるのが「感情」です。

特に、喪失感・寂しさ・罪悪感は避けられません。

たとえば、ベビーベッドを処分することは、単なる家具の処分ではなく、「孫が生まれる未来」への期待を手放すことになるかもしれません。

旧友との関係を終わらせることは、自分の青春時代を閉じるような感覚かもしれません。