深夜のピザは“緊急事態”のサイン? 謎の「ピザ指数」
『シンプソンズ』の予言と時を同じくして、ネット探偵たちがもう一つの“決定的証拠”を発見した。それが、通称「ピザ指数(Pizza Index)」だ。
8月30日の深夜、ワシントンD.C.のペンタゴン周辺にあるドミノ・ピザやパパ・ジョンズといった大手ピザチェーン店の注文が、不自然に急増していることを示すグラフがX(旧Twitter)に投稿された。陰謀論者たちは、これを「国家的な非常事態(つまり大統領の死)が発生し、ペンタゴンの職員たちが徹夜で対応に追われている証拠だ」と解釈したのだ。「ピザ指数は嘘をつかない」という奇妙なキャッチフレーズと共に、この説は多くの人々に信じられることとなった。
消えない健康不安説と“意味深”な周辺の言動
これらの噂を補強したのが、以前から囁かれていたトランプ氏の健康不安説と、周辺の人物の言動だ。
** 公の場からの不在: ** 噂が広まった当時、トランプ氏が数日間、公の場に姿を見せていなかったことが、憶測を加速させた。
** 副大統領の発言: ** J.D.ヴァンス副大統領が「もし、神がお許しにならないような悲劇が起きたら…」と、大統領の万が一の事態を想定した質問に答えたことが、「何かを知っているのではないか」と深読みされた。
** 消えないあざとむくみ: ** 以前から指摘されていた足首のむくみ(公式には「慢性静脈不全症」と発表)や、点滴跡ではないかと噂された手のあざも、重病説の根拠として再び注目を集めた。

噂の真相は…?
もちろん、これらの「証拠」には確たる裏付けはない。トランプ氏本人は、公に姿を見せない間も自身のSNS「Truth Social」で盛んに投稿を続けており、健在をアピールしていた。
結局のところ、「トランプ死亡説」は、いくつかの状況証拠と人々の不安が絡み合って生まれた、現代的な都市伝説と言えるだろう。しかし、一国のリーダーの動向が、アニメの予言や深夜のピザの注文と結びつけられ、世界中を駆け巡る。この奇妙な現象そのものが、情報が瞬時に拡散される現代社会の姿を映し出す、一つの興味深い事件であったことは間違いない。
参考:Daily Star、ほか
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