■わずか2時間の掃除、拾った吸い殻の数は…
話題となった写真の詳細について、スミレンジャーZさんは「排水溝のタバコは、道玄坂を上った辺りの京王井の頭線の改札付近に集中しています。私が知る限り、5〜6箇所くらいは投稿のような煙草で埋め尽くされた状態です。知らない範囲や、渋谷全体ではまだまだあるかと思います」と、説明する。
なお、排水溝以外にも路上で相当数の吸い殻を発見しており、一度のゴミ拾い(約2時間)で、1,000本から1,500本ほどのタバコを回収するというから驚きだ。

その中で排水溝のタバコは全体の7割ほどを占めるため、外を歩いているだけでは気付けない大量のタバコがポイ捨てされているワケである。
渋谷区での活動が注目されるスミレンジャーZさんだが、日頃は東京・杉並区の方南銀座商店街を中心に活動中。その際は、学生が主体となって子供達の居場所づくりを手がけるプロジェクト「駄可笑屋敷」と連携することが多いそうだ。
■年々「喫煙所」の数を増やしている渋谷区
区内での喫煙事情について、取材に応じた渋谷区 環境政策部 環境整備課の担当者は「渋谷区では2019年7月から、公共の場所(屋外に限る)での喫煙は過料処分の対象としています。喫煙をしようとしているが、実際にはまだ喫煙していなければ指導にとどまりますが、吸っていることが現認されれば2,000円の過料処分となります。過料処分は、渋谷区全域で取締りを行っています」と説明する。
また、区内の喫煙所設置については、設置費用の上限額を900万円とする助成を行なうほか、維持管理費に上限月額20万円の助成を行なうなど、積極的な施策を見せていると判明。

2025年8月時点で、区設置指定喫煙所:10か所、その他指定喫煙所:9か所、大規模建築物条例に基づく公衆喫煙所:19か所、その他一般利用可能な喫煙所:1か所という、計39か所の公共喫煙所を有していると分かった。
この数は年々増加しており、2022年、および2023年はそれぞれ4箇所、昨年(2024年)には5箇所、新たな喫煙所が設置されている。