このビーズが体内に入ると、まず胃では収縮して酸に耐える構造を保ちます。
次に腸に到達すると、pHの変化によりアルギン酸コーティングが膨張し、表面積が拡大します。
その結果、食事由来の脂肪滴を効率よく吸着できるようになります。
そして摂取した脂肪は、ビーズ内部のナノ構造に封じ込められていくのです。
最終的には、これらの脂肪が体内に吸収されることなく、便と一緒に安全に排出されます。
このように、PmFLマイクロビーズは薬理作用ではなく、物理・化学的な吸着作用によって脂肪の吸収をブロックする新しいアプローチです。
しかもこのビーズは、食後に飲むだけで効果を発揮します。
では,実験ではどれほどの効果があったのでしょうか。
ビーズを与えたラットの体重が1カ月で17%減
ビーズの効果は、ラットを用いた動物実験で確認されました。
研究チームは、ラットを3つのグループに分けて実験を行いました。
1つ目のグループには通常食、2つ目のグループには高脂肪食のみ、3つ目のグループには高脂肪食に加えてPmFLマイクロビーズを毎日経口投与しました。
この実験は30日間にわたって行われました。
その結果、高脂肪食のみを与えられたラットでは体重が増加しましたが、PmFLマイクロビーズを併用したグループでは、体重が17%以上も減少しました。
加えて、皮下脂肪や内臓脂肪の減少、肝臓への脂肪沈着の抑制、中性脂肪やLDLなどの血中脂質の改善が見られました。
また、腸内の炎症マーカーが低下し、腸のバリア機能の維持にも寄与していたことが報告されています。
さらに血糖値も安定しており、低血糖などの副作用も確認されませんでした。
この結果は、PmFLマイクロビーズは、消化器系に悪影響を与えることなく脂肪吸収を抑制し、体重管理と健康状態の改善を両立できる理想的な手段となり得ることを示唆しています。
しかも薬にありがちな食欲の抑制や代謝への影響がないため、日常の食事を変えることなく自然にダイエットが可能になります。