高嶺朋樹 写真:Getty Images

8月30日に開催された2025明治安田J2リーグ第28節。11位の北海道コンサドーレ札幌は、4位の大宮アルディージャと対戦した。第27節終了時点で、J1昇格プレーオフ圏ギリギリの6位ベガルタ仙台とは勝ち点差9、自動昇格圏2位のジェフユナイテッド千葉とは勝ち点差11。1年でのJ1復帰を目指す札幌にとって、負けられない一戦であった。

試合は大宮の前線からのプレスが札幌のパスミスを誘発。序盤は大宮ペースで進むが札幌は粘り強く耐え、徐々に試合を落ち着かせていく。すると前半アディショナルタイム2分、ペナルティアーク付近で得たフリーキックをMF高嶺朋樹が豪快に決め、札幌が先制。1-0で前半を折り返した。

リードを許した大宮は後半からFWカプリーニやFWファビアン・ゴンザレスなどを投入し、前線に厚みを持たせる。一方の札幌は、ベテランMF宮澤裕樹を投入して中盤を強化。この采配が奏功し、ボランチの高嶺と宮澤を中心に相手の攻撃を封じ込めることに成功した。

試合はそのまま1-0で終了。札幌は今季3度目の2連勝を達成し、柴田慎吾新監督にとってはホーム初勝利となる記念すべき一戦となった。ここでは、この勝利を手繰り寄せた高嶺の大車輪の活躍を振り返る。


北海道コンサドーレ札幌 写真:Getty Images

大宮のキーマン・カプリーニを完封

前半アディショナルタイム2分に高嶺のゴールで先制し1-0で折り返した札幌。これに対して大宮は、リーグ戦で6ゴール3アシストをマークしている切り札カプリーニを投入した。

足元の技術に優れ、精度の高いクロスやパス、さらに強烈な左足のシュートを武器とするカプリーニは、一発で試合状況を変え得る要注意人物。しかし、この危険なアタッカーに全く仕事をさせなかったのがボランチに構えていた高嶺だった。