8月にミニ雇用統計ショックがあったことから9月の雇用統計は重要であり、これは強かったでアンチ・ゴルディロックスになりそうだし(どのように出ようと9月利下げが最終的には揺らぐことはまずないが、アンチ・ゴルディロックスな過程は想定できる)、弱すぎてもビハインド・ザ・カーブ懸念が噴き上がりそうなのでナローパスであるが、その分丸腰で突っ込む参加者も少ないだろうから、どちらかというと週が明ける途端にヘッジが入りはじめる可能性が高い(8月最終日もその色も強かったのではないか)。

それが十分に入った、つまり雇用統計を前に既に十分調整したところでようやく、短期的な雇用統計博打に意義が出て来るだろう。個人的にはこの週の指標がリセッショナリーに出るとは思っておらず、マクロで本当に鬼門になり得るのはちょうど3年前の9月にも暴落のきっかけになったCPI(9/11木曜発表)と思われる。

テクニカル。S&P 500の週足は辛うじて上ヒゲ陰線にならなかったが、ナスダックは週足上ヒゲ陰線となっている。そもそもジャクソンホール後のナスダックの反発は力強さに欠け、ナスダックは8月前半の高値も取り戻していない。従ってレジスタンスはS&P 500で見るよりもナスダックの21740がそれなりの強さを持つ。

S&P 500の6500近辺で何となく立っているコールウォールもレジスタンスになりやすいだろうが、高値の6508はせいぜい日足レジスタンスであり、週足サポートの6343は健在である。もっとも季節性の悪さもあって6343をトライしに来る可能性はそれなりにあるようにも見える。そのトライはナスダックが7月以降の斜めったヘッドアンドショルダーを完成させに行くことを意味し、ナスダックに限ってはそれなりに荒れても驚くべきではない。

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編集部より:この記事は、個人投資家Shen氏のブログ「炭鉱のカナリア、炭鉱の龍」2025年8月30日の記事を転載させていただきました。