これがもしも「いや自分は会計の専門家であるべきだ。当初の計画を変更するべきではない」と頑なに変更を拒んでいたら今の人生はなかった。まだ若かったので自分の柔軟性に救われた格好となった。

この経験があるので、今も人生目標はなにもない。「◯年までに利益◯円!社会的地位はこのくらいで!」みたいなのは何も考えていない。その時々のビジネス環境やマーケットニーズを見ながら、自分の強みを活かして社会の役に立てる仕事をするだけである。

将来を詳細に予測することはほとんど無意味である。だが「方向性」だけは明確に持つべきだ。

人は誰しも不確実な世界を生きている。だからこそ、詳細を固めるよりも「軸を持ち、柔軟に動ける余地を残す」ことが、結果的にもっとも強い戦略になるのだ。

 

■最新刊絶賛発売中!

[黒坂 岳央]のスキマ時間・1万円で始められる リスクをとらない起業術 (大和出版)