体長3m、体重300kgに達する、メコンオオナマズ。迫力のある見た目に反し、大人には歯がなく草食です。

1年間絶食しても生きられることがわかっている魚です。

インドシナ半島を貫く魅惑の怪魚天国『メコン川』 水生生物でたどる大河紀行メコンオオナマズ(提供:PhotoAC)

パーカーホ

巨大なのはナマズだけではありません。コイの仲間であるパーカーホも、全長3m、体重300kgに達する巨大魚です。

肉はごちそうとされ、カンボジアでは国魚に指定されています。

インドシナ半島を貫く魅惑の怪魚天国『メコン川』 水生生物でたどる大河紀行パーカーホ(提供:PhotoAC)

プラークラベーン

圧巻は世界最大の淡水魚、プラークラベーン。全長5メートル、体重600キロに達するアカエイの仲間で、尻尾には毒針があります。

こんな巨大生物が川から現れたらびっくりですね!

上流・中国雲南省では川幅も狭まる

ラオス北部からは山岳地帯に入ってきます。ミャンマーとの国境を経て中国雲南省あたりの上流域になると、川幅も狭まって、急流の観を増していきます。

中国に入ると、メコンは瀾滄江(らんそうこう)と呼ばれます。

アルジイーター

アルジイーターは、吸盤状の口で急流の岩に張り付くコイの仲間です。

さまざまな体色があり、なかには美しい黄金のものもいます。日本でも、水槽のコケを食べてくれる魚として人気です。

インドシナ半島を貫く魅惑の怪魚天国『メコン川』 水生生物でたどる大河紀行アルジイーター(提供:PhotoAC)

ヒルストリームローチ

ヒルストリームローチはエイのような姿ですが、これもコイの仲間で、やはり吸盤のような口で岩に吸い付きます。

特にドジョウに近い魚で、吸い付きドジョウという身も蓋もない呼び名も……。ほかにタニノボリという呼び名もあり、こちらはなんとなく風流ですね!

水源はチベット高原に!標高は4000m

チベット高原に入ると、いよいよ水源に近くなります。標高は4000メートルを超え、川の周囲には氷河をいただく山の姿も見られます。

オオアタマガメ

上流からこの辺りにかけて、オオアタマガメという変わったカメがいます。甲長20cm前後で、名前のとおり、頭が大きくて甲羅に入りません。