「チーティング法」とは反動を使うことで、限界まで筋肉を追い込む筋トレ方法だ。「反動を使わない」ことがトレーニングの基本だが、マンネリ化している場合はチーティング法によって現状を打破できることもある。チーティング法のポイントや、注意点を紹介しよう。

チーティング法とは何か?

チーティング法とは、どのようなトレーニング方法なのだろうか。概要を解説しよう。

チーティング法という名前の由来である「チート」とは、直訳すると「ずるい」という意味だ。つまり、チーティング法は「ずるい方法」ということになる。具体的には反動を使ったり、他の筋肉を動員して通常では上げられない重量でトレーニングしたりすることで、筋肉に高い負荷をかけることができる。

チーティング法のメリットは?

チーティングを行う主なメリットは、以下の2つだ。

メリット1 高い負荷をかけることで筋肥大を促す

より高い負荷をかけることで、筋肥大や筋力増大を期待できる。通常は1セット10回しかできないトレーニングでも、チーティングを使えば12回できるかもしれない。そのプラス分が、確実に筋肉に負荷をかけるため、より効率的に筋肥大・筋力増大が実現できるのだ。

メリット2 マンネリを打破できる

もう1つのメリットは、これまで扱えなかった重量を使うことで、トレーニングのマンネリ化を打破できることだ。

「筋トレを始めたばかりの頃は上げられる重量がどんどん増えていったが、しばらくすると重量を増やすことが難しくなった」という経験を持つトレーニーは多いだろう。これまで50㎏しか上げられなかった人が、チーティング法で60㎏を上げる。しばらくすると身体が60㎏に慣れ、チーティング法なしでも上げられるようになるのだ。重量が伸び悩んでいる時も、チーティング法は有効と言えるだろう。

チーティング法の具体的なやり方を紹介 スタッキングポイントを超えるときだけチーティングを

チーティング法といっても、反動のつけ方にはポイントがある。反動のつけ方を間違えると、単に楽をすることになってしまい、効果が出ないからだ。

チーティング法を効果的に行うために理解しておきたいのが、「スタッキングポイント」だ。スタッキングポイントとは、たとえばベンチプレスでバーベルを通常のフォームで上げる場合、もうこれ以上上げられないという限界点のことだ。始めは通常の動作バーベルを上げていき、スタッキングポイントが来たら反動を使ってさらに上げる、というのがチーティング法の具体的なやり方である。

覚えておきたいのは、スタッキングポイントを超える時だけ反動を利用し、力を加えるということ。スタッキングポイントを超えた後も、反動を加えながらトレーニングを行ってしまうと、鍛えたい部位に適切な負荷がかからなくなってしまう。チーティング法は、スタッキングポイントを超える時だけ利用するもの、ということを理解してもらいたい。

チーティング法を行う際の注意点は?

チーティング法は、反動をつけるだけで比較的簡単に重量を増やせるというメリットがある。その反面、デメリットもあるので注意してほしい。

デメリット1 フォームが崩れる

1つ目のデメリットは、反動をつけることでフォームがバラバラになってしまうことだ。トレーニングでは、基本的に反動をつけず、正しいフォームで行うのが良いとされている。反動を使うのはスタッキングポイントを超える時だけで、それ以外は正しいフォームでトレーニングを行うことを意識しよう。

デメリット2 ケガのリスクが通常よりも大きい

2つ目は、ケガのリスクが大きくなることだ。通常より高い負荷をかけるということは、やはりケガをする確率も高くなってしまう。

重量が伸び悩んでいる時に試したいチーティング法

チーティング法を有効に使えば、その分効果的に筋肥大・筋力増強を実現できたり、トレーニングのマンネリを打破したりすることができる。一方でフォームが崩れる、ケガのリスクが大きいなど、注意すべき点が多いのも事実だ。チーティング法は、すでにある程度トレーニングを行っていて、重量が伸び悩んでいる人が取り入れるべき方法と言えるだろう。

文・MONEY TIMES編集部
 

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