これによって、カイコの絹生産の他の側面を妨げることなく、クモの遺伝子を活性化させられます。
ミー氏は、「局在化の成功が、新しい糸の大規模な商業化につながると確信している」ようです。
これによって得られた繊維は、高い引張強度 (1,299 MPa) と靭性 (319 MJ/m3) を兼ね備えていました。
最も丈夫な天然のクモの糸とほぼ同じ強さであり、防弾チョッキなどに使用されるケブラーと比較しても約6倍でした。
しかも研究チームが予想していたよりもはるかに柔軟でした。
彼らによると、この繊維には生分解性があるため、まずは外科用縫合糸に使用される可能性があり、「年間3億件を超える世界的な需要に対応できる」とのこと。
また軍事、航空宇宙技術、医用生体工学、衣料品向けのスマート材料など、幅広い商業的可能性を秘めているようです。
研究が進むなら、クモのように強靭な糸を作るカイコを量産し、これら大きな需要と可能性を満たすことができるかもしれません。
チームは今後、天然アミノ酸と人工アミノ酸の両方からクモの糸を生み出す遺伝子組み換えカイコを開発する予定です。
これにより、「無限の可能性」を秘めたより強力な絹が誕生するかもしれません。
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参考文献
Spider silk is spun by silkworms for the first time, offering a green alternative to synthetic fibers
https://www.eurekalert.org/news-releases/1001587
Bionic silkworms with spider genes spin fibers 6x tougher than Kevlar
https://newatlas.com/materials/silkworms-spider-genes-spin-fibers/
元論文
High-strength and ultra-tough whole spider silk fibers spun from transgenic silkworms
https://www.cell.com/matter/fulltext/S2590-2385(23)00421-6#%20