治療から3年後、患者は職場での状況が安定し、社会的な人間関係も改善したと報告しています。
女性の体験は怪談ではなく、脳がつくり上げる「顔」という知覚の仕組みが崩れた結果でした。
MRIで見えた白質の病変と、顔処理領域の電気活動の偏りが重なったとき、現実の顔は脳内で別の像へと組み替えられてしまいます。
適切な薬物治療によって症状は抑えられ、彼女の生活は再び安定しました。
私たちが「当たり前」に見ている他者の顔は、網膜だけでなく脳の高度な計算によって初めて成立しているのだと、この希少例は教えてくれています。
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参考文献
Diagnostic dilemma: Rare condition made a woman see people as dragons
https://www.livescience.com/health/diagnostic-dilemma-rare-condition-made-a-woman-see-people-as-dragons
ライター
千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。
編集者
ナゾロジー 編集部