1つ目は、画面に表示された矢印を見てから、できるだけ早く同じ方向のボタンを押す、というもの。

その際、「ストップ」という合図があった場合には、何も押してはいけないというルールもあり、衝動をどれだけ制御できるか測定されました。

2つ目のテストでは、最初に見た人間の顔と後から見せられた絵が一致するか尋ねられました。

これにより情報を記憶する能力が測定されます。

そしてテスト中、子供たちの脳をfMRIでスキャンし、それぞれの脳活動を確認しました。

1日3時間以上ゲームする子供は「認知スキルが訓練されている」

研究の結果、3時間以上ゲームをするグループは、全くしないグループに比べて、どちらの課題もより早く、より正確にこなせると判明。

またこの認知スキルの差は、脳活動でも同様でした。

ゲームをするグループは、そうでないグループよりも、注意と記憶に関連する脳領域で高い脳活動を示していたのです。

ゲームをする子供の脳は訓練されており、認知スキルが高まっている
ゲームをする子供の脳は訓練されており、認知スキルが高まっている / Credit:Canva

研究チームは、「ビデオゲームが認知スキルのトレーニングにつながった」と推測しています。

さらに3時間以上ゲームしたグループは、視覚野の活動レベルが比較的低いという結果も出ました。

これも、ビデオゲームで繰り返しトレーニングした結果、脳領域が視覚処理の効率を高めた可能性があるようです。

とはいえ、今回の研究では因果関係を分析することはできていません。

ゲームが認知スキルを向上させるのではなく、認知スキルの高い子供がゲームを好んでいた可能性もあるのです。

また、ゲームのジャンルによっては認知スキルの発達の仕方に差があると考えられるため、「とりあえず長時間ゲームをすればよい」というわけでもなさそうです。

チャラン氏は、「画面を過剰に長く見続けることは、精神的にも身体的にも悪影響を与えます」と述べています。

しかし今回の結果は、バランスを保ちつつ長めにゲームをすることには、確かなメリットが存在することを明らかにしました。