ロシア軍がウクライナに侵攻して3年半が経過した。トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領間で米露首脳会談が開催され、ウクライナの安全の保証問題や包括的和平条約の締結などが話され、「一定の進歩」はあったが、ロシア軍のウクライナ攻撃は依然継続されている。そのような中、ウクライナは24日、旧ソ連から独立して第34回目の記念日を迎えた。以下は、ウクライナのゼレンスキー大統領のウクライナ独立記念日での演説の全文だ。少し遅れたが、ウクライナが現在置かれてる状況が理解できると思い、全文を翻訳して掲載する。

独立記念日の演説をするゼレンスキー大統領 2025年8月24日 ウクライナ大統領府公式サイトから

親愛なるウクライナ国民のみなさん!

今日はウクライナの独立記念日です。

私は今、キーフの中心、独立広場にいます。独立の真の意味、それが私たちにとってなぜそれほど重要なのか、そしてマイダン広場が単なる国の中央広場以上の存在である理由を、最も深く感じることができるのはここです。なぜなら、ここは独立の象徴であり、その守護者だからです。ここは常に歴史が作られる場所であり、独立が脅かされる時に、国民のエネルギーと力が生まれる場所です。

そして今、本格的な独立戦争が続く中、ここマイダン広場には、力強いシンボルが数多く存在します。私たちがどのように戦い、何のために戦い、そしてこの戦争をどのように克服するかを象徴するシンボルです。

これらのシンボルは、この独立記念碑の中に、私たちの周りにあります。内部は鉄筋コンクリートの骨組みで、文字通りハリケーンにも耐えることができます。ロシアが私たちの土地にもたらした大災害を、私たちのウクライナが持ちこたえたように。ここ、「ゼロキロメートル」。ここが出発点であり、ウクライナの都市までの距離が刻まれています。私たちのドネツク、私たちのルハンシク、私たちのクリミアまで。そして今日、これらの標識は全く異なる意味を持っています。もはや単なるキロメートル数ではありません。すべてがウクライナであることを私たちに思い出させてくれます。そして、私たちの国民はそこに存在し、私たちの間のどんな距離も、どんな一時的な占領も、それを変えることはできません。そしていつの日か、ウクライナ人の間のこの距離は消え、私たちは再び一つの家族、一つの国として一つになるでしょう。それは時間の問題です。そしてウクライナは、国土全体に平和をもたらすことができると信じています。ウクライナにはそれができるのです。