3億年前の地層から“車輪の跡”? 炭鉱で発見された人類史を覆すオーパーツの謎の画像1
(画像=画像は「How and Why’s」より)

 今から3億年前、地球はまだ恐竜さえも存在しない、シダ植物が鬱蒼と茂る巨大な沼地だった。そんな古代の地層から、もし「車輪の跡」の化石が発見されたとしたら? ウクライナの炭鉱で起きたとされるこの驚くべき発見は、我々が知る人類の歴史を根底から覆す、「オーパーツ(場違いな工芸品)」なのかもしれない。

地下900mから現れた“ありえない化石”

 この物語は、2008年、現在は紛争が続くウクライナ東部のドネツク地域の炭鉱から始まる。地下900メートルという深部で、石炭層を掘り進めていた鉱夫たちは、信じられないものを目にした。石炭層の上にある砂岩に、まるでタイヤで踏みつけたかのように、くっきりとした「車輪の跡」が残されていたのだ。

 この衝撃的な発見の詳細は、当時その鉱山で働いていた職長のS・カサトキン氏によって、ロシアの地質学者アレクサンダー・コルティピン博士へと伝えられた。

 この砂岩が属する地層は、約3億6000万年前から3億年前にかけての「石炭紀」のものとされている。つまり、もしこれが本当に人工物の痕跡ならば、両生類がようやく陸に上がり始めた時代に、すでに車輪を持つ高度な技術が存在したことになってしまう。

隠蔽された証拠と、水底に消えた現物

 カサトキン氏によれば、鉱夫たちはこのオーパーツとも言うべき発見に興奮し、科学的な調査を求めた。しかし、鉱山の所長は、生産の遅れを恐れてこれを固く禁じたという。

 そして、作業員たちにその区画を迅速に掘り進めるよう命じたのだ。その結果、この貴重な証拠は、崩落したトンネルの奥に再び閉ざされてしまった。さらに最悪なことに、この炭鉱は2009年に正式に閉鎖され、坑道は水没。今や、この「3億年前の車輪の跡」を物理的に検証することは、永遠に不可能となってしまった。

 しかし、希望が全て失われたわけではない。カサトキン氏によれば、アクセス不能になる前に、何人かの鉱夫が密かにその痕跡の写真を撮影していたという。彼を含む十数人の技術者や作業員が、確かにこの目で見た、と。