それらをすべて書き出し、各工程に抜け漏れがないかをしっかり確認します。これで、そのプロジェクト全体の青写真、いわば「設計図」の完成です。さらに、それをカレンダーに入れるところまでやれば準備は万端。
この全体像を把握する作業にはおよそ1〜2時間はかかるため、慣れないうちは手間に感じるかもしれません。しかし、プロジェクト全体で見れば、タイパの大幅な向上は間違いありません。
最優先すべきは「多くの人が絡むタスク」
タイパよく仕事を進めるためには、作業の優先順位を考えることが欠かせません。優先順位の考え方として、「締切が近いものから手をつける」という大原則は多くの人の知るところです。
しかし、締切優先で動いていると、常に締切に追われた感覚で日々をすごすことになります。何より、その順番が本当に効率のよい進め方なのかどうかは、考慮されていません。つまり、タイパのよいやり方であるとは限らないのです。
もちろん、締切を守ることはビジネスパーソンとして大事なことではあります。ですが、それ以外にも優先順位を考えるときに意識してほしいことがあります。それは、「多くの人が絡むタスク」に優先的に手をつけることです。なぜなら、「多くの人が絡むタスク」は調整作業に時間がかかるからです。
複数の人の予定を調整したり、作業を外注したり、相手の都合に合わせて締切を変更したり、相手の作業が遅れたときのリカバリーをしたりと、自分以外の人を巻き込んで行う作業には、とにかく多くの時間と手間がかかります。
「締切が近いタスクから手をつける」の大原則の他に、「時間のかかるタスクには早く手をつけなければいけない」という感覚も多くの人が持っているはずです。その中でも「多くの人が絡むもの」は、時間のかかる作業の最たるものなのです。
そんなわけで、多くの人がかかわってくるタスクには真っ先に手をつけ、人の担当作業や成果物を待っている間に、自分だけでできる作業を進めておきましょう。そうすれば無駄が発生しにくくなります。