歌とアルバムに刻まれた“宇宙からのメッセージ”

 この常識を超えた体験は、ジョン・レノンに強烈なインパクトを残した。彼は「俺はクレイジーじゃない(頭がおかしくなったわけじゃない)」とジョークを飛ばしつつも、この出来事を真剣に受け止めていた。

 彼はすぐさま警察や新聞社に通報。すると、同様の目撃情報が多数寄せられていることが確認されたという。

 この体験は、彼の創作活動にも直接的な影響を与えた。事件直後に制作されたアルバム『心の壁、愛の橋(Walls and Bridges)』のレコード内袋(インナースリーブ)には、こんな一文がはっきりと記されている。

** 「1974年8月23日午後9時、私はU.F.Oを見た」 **

 さらに、彼の死後1984年に発表された楽曲『ノーバディ・トールド・ミー(Nobody Told Me)』の中でも、彼はこの事件に触れている。

** 「ニューヨークの上空にはUFOがいるけど、大して驚かないね」 **

ユリ・ゲラーに託された“エイリアンの卵”

 この物語には、さらにミステリアスな後日談がある。世界的に有名な超能力者ユリ・ゲラーが、後にレノンからこの遭遇譚について直接話を聞いたと証言しているのだゲラーによれば、ホテルで会ったジョン・レノンは顔面蒼白で震えていたという。ゲラーが「一体何があったんだ?」と尋ねると、レノンはポケットから“ある物体”を取り出した。

「彼は私に、重い卵のような形をした物体を渡したんだ」とゲラーは語る。

 この物体が何でできているのかは、誰にも分からないという。ゲラーは、「なぜ科学者に鑑定してもらわないのか」という世界中からの問いに対し、こう答えている。

ジョン・レノンは“全裸”でUFOを見た ― 天才が見た円盤と、ユリ・ゲラーに託された“エイリアンの卵”の謎の画像3
(画像=ByDmitry Rozhkov–Own work,CC BY-SA 3.0,Link)

「絶対に嫌だね。なぜなら、これが“中国製”だと判明してがっかりしたくないからさ。私は、ジョン・レノンの言葉を信じたいんだ」

 ジョン・レノンが全裸で遭遇した謎の飛行物体。そして、ユリ・ゲラーの手の中に今も眠るという、エイリアンからの贈り物かもしれない謎の物体。真実が何であれ、この奇妙なエピソードは、天才の人生を彩る、もう一つの魅力的な伝説として、今もなお語り継がれている。

参考:Daily Star、ほか

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