ガソリン税の旧暫定税率(いわゆる上乗せ分)を年内に廃止へ…与野党が合意し、政府・与党は年末の税制改正大綱に向けて動き出しています。

ところが同時に、道路・上下水道など老朽インフラの維持更新を口実に「自動車の利用者から新税を取る」構想が浮上。

これでは、減税の名を借りた単なる名称変更=付け替え増税です。国民はもう、こういう“トリック”には騙されません。

もちろん、インフラ更新の需要は存在します。しかし「必要だから新税」しか選ばないのは、政治の怠慢でしょう。

まずは歳出の見直し(歳出削減)と優先順位づけ、それでも不足する場合に負担の議論が筋。

順番を間違えてはいけません。

国民民主党・玉木代表と自民党・石破茂首相 両党HPより

減税の目的は「国民負担の軽減」。付け替えでは何も変わらない

減税の目的は、実際の家計・企業の負担を下げることに尽きます。

ガソリンの上乗せ税率を廃止しても、同額規模の新税を自動車利用者に課したら、可処分所得もコスト構造もびくともしない。

減税のフリをして信頼を失うだけです。

ここで政治が示すべきは、どこを削り、どこに重点投資するかの優先順位。その覚悟です。

“最大のボス”は社会保障費。ここに切り込まずして財源なし

最近の動画でも財務省が資料で示す通り、日本の社会保障給付費は長期にわたり桁違いの伸びを続けてきました。

給付費は90年代から直近までに大幅増。非社会保障支出は対GDP比でほぼ横ばいであるのに対し、社会保障が膨張を牽引しているのは明白です。

ここを変えなければ、いくら「新税」を創っても、焼け石どころかザルに水。まずは持続可能な給付と負担の設計に立ち返るべきです。

窓口負担の適正化(原則3割)などの医療制度改革を最優先に、歳出改革を前へ

私は繰り返し訴えます。現役世代の可処分所得を増やすことが、日本の成長と少子化対策の土台です。そのために、

●窓口負担の適正化(原則3割) 現在は高齢でも資産が十分にある世帯の多くが1〜2割負担になっている一方、若年の低所得世帯でも3割負担が基本。 負担能力に応じた例外(低所得者の軽減)は当然確保しつつ、原則は世代横断で3割に。受診行動の適正化と給付費の抑制を図る。