敢えて建物の中を見せて寛ぐ湯客を見せることで建物に人を誘う。

また、町のデザインも大幅にリニューアルして回遊性を高めました。これまでの昭和型の団体旅行では旅館の中で大宴会をして、カラオケや卓球をして終わり、外に出てもスナックやパブで二次会をするのみで、街歩きを楽しむという視点は景観を売りにする観光地をのぞいてはあまり見られませんでした。

夜はライトアップされる竹林の階段。

駐車場から音信川方向を見下ろす。

恩湯の脇にある「竹林の階段」。階上の駐車場・バス停につながり、音信川と駐車場を結びます。車で来た観光客を風情漂う竹林の階段が出迎えます。

竹林の階段とは異なりやや曲がった階段

秋はこの紅葉が真っ赤に染まります。

竹林の階段と対を成すのが「紅葉の階段」。秋は真っ赤に染まった紅葉が観光客の目を喜ばせます。この2つの階段で音信川~竹林の階段~紅葉の階段~音信川という周回ルートを形成しています。夜はライトアップされますので、旅館で食事をしたあと街歩きを楽しむ、といった楽しみ方ができます。

川の対岸から竹林の階段と恩湯を眺める。

これらの取り組みによって新たな店舗も出店し、町は活気を取り戻しています。こちらの地ビール店のほか、カフェなども徐々に増えてきて、より一層回遊性が向上して街歩きの楽しみが増えました。

涼し気な川床も官民の協力があって誕生しました。

平成26年には温泉地の魅力度で86位に低迷していた長門湯本温泉。町はこれを10位まで上げることを目標に生まれ変わろうとしています(昨年は45位)。