彼は前回、陰嚢部分の手術を受けていましたが、その「手術でできた陰嚢の開放創」から腹部に溜まった空気が押し出されていたのです。
これが原因で、彼の陰嚢からは口笛のような音が鳴っていました。

まるで、袋に空気を送って演奏する「バグパイプ(bag:袋 – pipe:笛)」のような状態になっていたのです。
では、なぜ体中に空気がたまってしまったのでしょうか?
医師は「どうしてそうなったのか、はっきりとは分からない」と述べており、陰嚢手術以外のきっかけは不明なままです。
とはいえ男性は、空気を排出する手術を受けることで、この悩ましい症状からは解放されています。
「陰嚢の口笛」は男性にとって恥ずかしい経験でしたが、極めて稀な症例として、医学界に報告されることになりました。
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参考文献
Man Comes To Hospital With Mysterious Case Of “Whistling Scrotum”, And – Wait, What?
https://www.iflscience.com/man-comes-to-hospital-with-mysterious-case-of-whistling-scrotum-and-wait-what-64284
元論文
[In Press] Whistling Scrotum: An Unusual Presentation of Pneumomediastinum in the Setting of an Open Scrotal Wound
https://amjcaserep.com/abstract/index/idArt/936441
ライター
大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。