また、普段から片側だけで噛む癖がある、朝起きた時に顎が疲れている、頬の内側に歯の跡がついている―これらも噛み合わせの問題を示すサインです。

噛み合わせの問題は、早期に対処することで多くの不調を改善できる可能性があります。歯科医院での専門的な検査により、顎関節の状態や筋肉のバランスを詳しく調べることができます。

必要に応じて、マウスピースの使用や咬合調整、場合によっては矯正治療なども検討されます。大切なのは、口腔を単なる「歯の集まり」ではなく、全身の健康に影響を与える重要な器官として認識することです。

顎のバランスを整えることは、全身のバランスを整えることにつながります。原因不明の不調に悩んでいる方は、一度噛み合わせの専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

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