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✔ 朝起きても疲れが取れない ✔︎ 白髪が増えて、老けて見える ✔︎ 最近、物忘れがひどくなった

3名の専門家が、今日からできる「老化・疲労感」を解消する術を解説する新書籍をリリース。

名医が教える「疲れない・老けない体をつくる3つの習慣」上巻(ダイレクト出版) 名医が教える「疲れない・老けない体をつくる3つの習慣」下巻(ダイレクト出版)

今回は、第3章から役立つエッセンスを紹介します。

歯周病は「沈黙の殺人者」

「歯周病の方は心筋梗塞の死亡率が3倍高い」―この衝撃的なデータをご存知でしょうか。多くの人が歯周病を「口の中だけの問題」と考えがちですが、実は全身の健康、特に心臓の健康に深刻な影響を与える恐ろしい疾患だと著者は指摘します。

歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどありません。「口臭が気になる」「歯磨きの時に出血する」程度の症状から始まり、気づいた時には歯を支える骨が溶けて、歯がグラグラになってしまいます。しかし、本当に恐ろしいのは、この病気が口の中だけに留まらないということです。

歯周病の原因となるジンジバリス菌などの有害細菌は、歯ぐきの毛細血管から侵入し、血流に乗って全身を巡ります。これらの細菌は血管内で「プラーク」と呼ばれる塊を形成しやすくし、動脈硬化を促進させます。プラークは悪玉コレステロールや免疫細胞であるマクロファージの死骸などで構成され、血管を狭くしたり、詰まらせたりする原因となります。

特に心臓の冠動脈でこの現象が起きると、心筋梗塞のリスクが急激に高まります。歯周病菌が放出する毒素は、血管の内壁に炎症を引き起こし、血栓ができやすい環境を作り出すのです。

バイオフィルムという強敵

歯周病を悪化させる大きな要因の一つが「バイオフィルム」です。これは単なる食べかすの塊ではなく、細菌が作り出す強固な防御壁のようなもの。一度形成されると、通常の歯磨きでは除去することができません。